昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

昭和のマロの考察(103)経営・ビジネス(5)

2010-12-20 07:12:10 | 昭和のマロの考察
 <アリの話>
 高樹のぶ子さんのブログから引用させていただきます。

 今、目の前の窓際に、ありが室内に入ってこないための小さなプラスティックの箱があるんですね。夏からそこに在るんです。この中にアリが入ると、箱の中のエサを自分の巣に持って帰る本能が起動します。で、持って帰った物質は、巣の中を全滅させるわけです。アリの本能を知ったうえでの、毒餌なんです。

 おかげで、毎夏ベランダから入ってきたアリが、今年は大丈夫だった、効いたんですね。
 アリから見れば、なんと悪質な人類。


 人類はビジネスという<生きる術>を生み出しましたが、このまともに見える世界にも裏があって、悪質な一面が横行している事実に愕然とするというより、なるほど!と思ってしまうのはどうしてでしょうか。

 藤倉(信孝、野村證券取締役総務部長)は1994年12月中旬、本社に押しかけた小池(隆一、総会屋)にじっと見つめられた。
「相場の中だけでのんびりやっている場合ではないでしょう。いい商品がなくてもいろいろやりようがあるんじゃないですか。損失があればお宅できちんと埋めてくださいとお願いしてありますが、おわかりでしょうな」

 付け替えやアンコで補填するしかない。
 報告を受けた酒巻(英雄、野村證券社長)はそう決断した。
 付け替えは、証券会社が自己取引で買い付けた株が値上がりしている時に、伝票を改竄して取引名義を顧客に付け替えて儲けさせる手法である。一方アンコは、証券会社の自己売買益を顧客の口座に移し変えるものだ。
 (読売新聞社社会部<会長はなぜ自殺したか>より)


 バブル景気期における証券会社の大規模な損失補償・損失補填が明らかとなり、暴力団との不適切な取引、相場操縦の疑惑などとともにいわゆる<証券不祥事>として社会問題となった。

 金持ちになるには、単に汗水流して頑張るだけでは不可能で、世の中の税金とか法律とかのルールを知り尽くして、その裏を駆使することで可能になるとも言われる。
 こんな例もある。

 私が副社長として入社した時の給料は150万円だったが、青山社長は月給10万円であった。

 ─続く─