昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

昭和のマロの考察(106)経営・ビジネス(8)

2010-12-23 06:28:29 | 昭和のマロの考察
 大リーグ、マリナーズの投手として活躍した野球評論家、長谷川滋利氏が週刊誌の<わが人生最高の10冊>の1位に挙げた本にぼくは興味を持った。

 この本は<ビジネス>に関わる人間としての根っこの問題を取り上げている。
 
 <アリの話>に続く<閑話休題>②として紹介したい。
 その本はロバート・キヨサキ氏の<金持ち父さん 貧乏父さん>だ。
 彼は日系4世としてハワイに生まれ、金持ちとして大成功した方だ。
 

私には二人の父がいる。金持ちの父と貧乏な父だ。
 一方の父は高い教育を受け、知的レベルも高かった。・・・三つの大学をはしごした。 どの学校でも成績優秀だった。・・・もう一方の父はハイスクールすら卒業していない。二人の父はどちらも生涯を通じてよく働いた。・・・それなのに、一方の父は死ぬまでお金に苦労した。


 何か身につまされる。それだけに金持ち父さんの生き方に関心を持ったのだ。いまさら何を!と言われそうだが。

もう一方の父はハワイで最も裕福な人間の一人になった。・・・
 二人とも私にあれこれとアドバイスをしてくれたが、その内容は異なっていた。教育が大切であると信じている点では二人とも共通していたが、「勉強しろ」と勧める対象が異なっていたのだ。・・・
 二人の違いといったらたとえばこんなふうだ。
 一方の父がよく「金への執着は悪の根源だ」と言っていたのに対して、もう一方の父は「金がないことこそが悪の根源だ」と言っていた。・・・

 金持ちが金持ちになり、貧乏人がさらに貧乏になり、いわゆる<中流>の人たちがいつも借金に負われている理由のひとつは、お金に関する教育が学校ではなく家庭で行われるからだ。たいていの人は親からお金について学ぶ。となれば話は簡単だ。
 貧乏な親は子どもにこう言うしかない。「学校に行って勉強しなさい」
 子どもはいい成績で学校を卒業するかもしれないが、頭に入っているお金に関する知識は貧乏な親から教えてもらったものだけだ。このお金に関する知識は子どもがごく幼い時期に教え込まれるので、さらにしまつが悪い。
 

 さらにキヨサキ氏は、子どものころお金に関する教育がなされていないことが、国家の経営にまで影響を与えていると警告を発している。

 ─続く─