昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(193)三鷹市民大学・哲学コース(6)

2017-06-03 04:33:49 | 三鷹通信
 今日の講師は平原卓氏
 1986年北海道生まれ。31歳。早稲田大学文学研究科修士課程修了。
 期待の新人哲学者、「読まずに死ねない哲学名著50冊」などの著作がある。
 ・・・若い!・・・
 30人の受講生は孫のような講師に、食い入るような好奇の視線を浴びせかける。
「こんな沢山の、しかも元気な視線を浴びることなどありません!」
「他でもいろいろ講義をやりますが、哲学の授業なんて、ぼんやりした目であたりを見回したり、中には寝ているのもいる・・・」(こんな感じかな?)
         
「哲学とは・・・」
「<生き方のポリシー>、<ディベート>、<賢人、偉人の知恵>、<哲学カフェ>いろいろな言葉が浮かびます」
「哲学は、ただ難しいことを考えたり、論じたりするようなものではありません」
「また、哲学者の思想表現を記憶しても、それ自体に意味あるわけではありません」
  
「既存の<常識>が崩れたときに、より根本的で、誰でも受け入れられるような考え方を示して、新しい<常識>を作り上げることこそ<哲学>です」
 ・・・なるほど!・・・

「<西欧哲学>は、<中世哲学>における<世界観の対立>に突き当たりました」
「その対立をくぐり抜けるために<共通洞察>を推し進める観点から成立したのが、デカルトに始まる<近代哲学です」
「<近代哲学>の問題意識はフッサールの<現象学>によって受け継がれました」
 
 (平原先生も信奉しているらしい)
「哲学の未来は、<現象学>と、それを基礎とする<本質学>にある」
 ・・・?・・・
「<本質学>とは事実を探求する<事実学>に対して、意味や価値についての洞察を行うことです」
「<事実学>は自然科学に、<本質学>は人文科学にほぼ対応しています」
 ・・・なるほど・・・
「<現象学>の方法的態度を堅持しつつ、意味や価値についての相互了解を深化展開させていくことが、超越論的現象学としての<本質学>のプログラムであり、哲学にとっての大きな方向性です」

 ─続く─