昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(330)過労死

2016-11-06 03:05:38 | エッセイ
 厳しい勤務に耐えかねて自殺した電通の社員が、先日遺族の訴えにより労災認定されたというニュースが話題になりました。
 
 電通には「鬼十則」なる社訓があるそうだ。      
 今でも世間が容認する厳しい勤務環境が存在するんだ。
 ボクも、その昔企業戦士として無我夢中で働いていたから「100時間程度の残業で自殺するようでは社会人としてやっていけない」と言う部長の気持ちは分かる。
 夜になっても煌々と輝く東京のビジネス街を見ながら、ボクは台湾のビジネスコンサルタントの言葉を思い出した。
「台湾では定時後、ビジネス街のビルの窓は消灯して真っ暗です」
「定時になると退社します。そしてみんな自己研鑽に励むんです。英語や専門技術を身につけるために・・・」
 ちなみに彼の息子はアメリカのハーバード大学に留学させ、娘は日本の武蔵野音楽大学へ留学させていました。
 彼らには、財産は身につけるものだという自覚があるんです。