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茨城交通 初代キハ11:キハ111・キハ112・キハ113

2018-05-14 01:37:00 | 公営鉄道(地下鉄・路面など)
茨城交通 初代キハ11:キハ111キハ112キハ113


ローカルシリーズの中ですっかりアーカイブするのを失念してたものがありましたので、唐突ですが、今回改めて整理いたします。

現在はひたちなか海浜鉄道湊線となっていますが、平成20年3月31日までは茨城交通が経営していました。
今では殆どが新しい車両に置き換えが行われましたが、茨城交通晩年までは昭和30年代製造の国鉄や私鉄から払い下げを受けた車両ばかりが走っていました。

昔は国鉄の路線や列車の写真を撮るのが精一杯で、地方のローカル私鉄までは手が回らず、訪れる機会もなかったのですが、国鉄時代に殆ど撮ることができなかったキハ10系が茨城交通に残っており、また、これらの車両が置換えになるということで、初めて同線を訪れました。



平成7年11月25日 キハ112+キハ113


平成7年11月25日 キハ113+キハ112

茨城交通では、国鉄での役目を終えたキハ11型を3両購入しており、これもまた老朽化で引退することになったようです。
後継車の導入は1両ずつ徐々に行われることになり、最初の廃車予定となったのがキハ113でした。その引退に合わせ登場時の青塗装に復元されたため、どうしても実車を見ておきたくなり、同線を訪れたものです。
さようなら運転となったために日中は増結の2両運用となり、茨城交通塗装のキハ112とのペアで走りました。
キハ113は、塗装変更後わずかで廃車になってしまいます。



平成8年5月3日 キハ112+キハ3710

キハ113がさようなら運転から直ぐに引退となり、キハ112が国鉄気動車の標準塗装となって走り出します。まさに自分がリアルに見てきた姿だけに心が躍り、翌年もまた同線を訪れました。
この時は導入されたばかりの3710形との2連となりました。
キハ112はその後も長く使用され、引退後にJR東日本が譲受し、大宮の鉄道博物館で復元の上保存されているのはご承知のとおりです。



平成8年5月3日 キハ111+キハ223

もう1両残っていたキハ111は、キハ113の後を継いで登場時の塗装が復元されました。この2両は同時期に存在したため、日によってはキハ11形2両で運用されたこともあったようです。
キハ111は、廃車後に映画ロケに使用され、その際に解体されてしまったそうです。



平成21年8月22日 キハ113→キハ48036

廃車になったキハ113は、なんとJR東海が譲受し、佐久間レールパークにて登場時の塗装のまま保存されることになりました。
佐久間レールパーク閉館の際に解体の危機もありましたが、再整備の上リニア・鉄道館に収蔵されることになりました。

さすがにこの年代の気動車は既に限界を超えており、現役で動かすのは酷ですが、古き良き時代の姿のまま保存されていることをうれしく思います。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (風旅記)
2018-05-20 02:07:59
こんばんは。
ひたちなか海浜鉄道として再生に取り組み、今では、終点から先、国立公園までの路線延長まで検討されていると聞きますので、素晴らしいことと思います。
私は茨城交通時代には訪ねたことはないのですが、那珂湊の車庫の片隅に古い気動車、おそらく動くことはないのでしょうが見ているだけでその時代を想像したくなるような車両が停まっていたのを覚えています。
JR東海から移ってきた軽快気動車によって、年代物の車両は数を減らしてしまっているようですが、永く保存して頂けることを期待したいですね。

リンクの件、ご承諾くださいましてありがとうございました。
掲載させて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。

風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/
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Unknown (キハ181つばさ)
2018-05-23 23:46:53
風旅記様
リンク設定ありがとうございました。私の方でも早速リンクを貼らせていただきました。
こちらのブログはあまり訪問者が居なかったので、全然リンクを貼っていなかったのですね。ちょっとにぎやかになってきました。
私が茨城交通に行くようになったのはこの時からですね。この時代くらいからやっと茨城県内のローカル私鉄に目が向くようになったのですが、既に廃止になってしまったり、貴重な車両たちが廃車・解体になってしまった後でした。
デジカメ導入初期の頃、茨城交通の放置車両を撮ったような気がするので、そのうちまとめてみたいと思います。
現状も震災以来訪問していないので、時間があったら訪問したいと思っています。
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Unknown (ブル)
2019-11-20 21:45:17
現地に出向いて、実車をきちんと記録しておくことの重要性を、貴殿と同じように心がけているものです。ところで、記事の中に、少々疑問に感じる部分がありますので、質問させていただきたいと思います。茨城交通で、平成7年(1995年)に国鉄時代の青ツートンカラーに塗り戻されたのは、キハ113ではないでしょうか。この113は塗装変更後の10月25日付ですぐに廃車となり、その後111が同じ青ツートンカラーで登場して、平成9年まで活躍したのではないでしょうか。113したがいまして、記事(写真説明を含む)の中にある車号は、キハ111が113の、キハ113が111の、それぞれ入れ替わってしまっているのではないかと考えており、よろしければ、お手元の写真などで、車号が読み取れるものがあれば、もう一度ご確認いただければと思い、失礼ながらメールを差し上げました。私が間違えている可能性もあり、その場合は大変お恥ずかしいことになりますが、よろしくお願い申し上げます。最後に、最初に廃車になったキハ113が、現在、リニア館に保存され、後から廃車になった111は解体されていることで、この部分は記事通りで誤りはないと思います。繰り返しますが、私の勘違いであれば、心から深くお詫び申し上げます。
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Unknown (キハ181つばさ)
2019-11-21 00:19:17
ブル様
コメント及びご指摘ありがとうございます。
元記事https://red.ap.teacup.com/marutetsu/44.htmlを写真が増えたので再編集したのですが、その時に何かの資料を参考にした結果キハ111とキハ113の動きが食い違っていると思って修正を加えたものと思います。しかし、何を参考にしたのかも思い出せませんので、元記事が正しかったんだなぁ~と思うだけであります。
別にこだわりがある訳では無し、当時の鉄道ファン誌を確認しましたら平成8年に塗装替えをしたのがキハ111&112であるというニュース記事を確認しましたので、元の記事どおりに戻したいと思います。
ありがとうございました。
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Unknown (ブル)
2019-11-22 15:51:09
このたびは、早々にご対応くださり、またご説明いただきありがとうございました。私が参考文献として利用しているのは、鉄道ピクトリアルNo.637、Rail MagazineNo.149、それと現地で映像撮影した友人の動画解析です。私も、ひたちなか海浜鉄道になってからは、何度か訪れましたが、魅力的な鉄道会社ですね。今でこそ、21世紀の声を聞いてからJR各社が、リバイバル塗装なるものを盛んにするようになり、JR東日本は、廃車時期の前一定期間をオリジナルカラーに戻すようになりましたが、茨城交通こそそのアイデアの元祖と言えるように思います。現在、国鉄色の気動車や電車、機関車の流れをまとめ始めていますが、貴殿のサイトのように、現車確認の上に立って、ご自身で調査研究されている方は、本当に数が少なく、感服しております。このたびは、お世話になりました。今後も楽しませていただきまします。
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Unknown (キハ181つばさ)
2019-11-24 14:22:21
ブル様
私的な再調査に対し、わざわざご挨拶いただきありがとうございます。
写真を撮っていた当時は今のような時代になることは想像していませんでしたので、このようなまとめを行うことになるとは思ってもみませんでした。
その時代・年齢によって撮り方が変化していますが、資料性としての写真で考えると、風景中心の写真は使いづらいな、と思ったりします。逆に、当時は小学生の駅撮りみたいな撮り方をしたものが、駅や周辺の風景の変貌により貴重化したものも多く、ブログの中でそのような検証をできることも新たな楽しみとなりました。
現在は昔と違って鉄道マニアが増殖し、ネットでも溢れんばかりの情報が手に入りますが、難点はインターネットが普及する前の時代の情報が少なく、曖昧だったりすることです。
写真を撮り始めてから45年ほどが経ちます。写真そのものは鮮明な記録として残りますが、その時の状況というのは記憶とわずかなメモだけになります。年齢と共に記憶も薄れて曖昧になってきていますので、できるだけ早いうちに文字にまとめておかないといけません。
その上で、その時代の書籍や時刻表、さらには当時の記憶がある方の意見・情報というのは非常に有用となります。
他の記事でも気が付いた点がございましたら、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
長文レスで失礼いたしました。
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