マル鉄・鉄道写真館

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国際興業バス(ぷらっとわらび):ワーゲン・クセニッツ

2022-01-08 17:50:00 | バス・トラック
国際興業バスぷらっとわらび):ワーゲン・クセニッツ

アーカイブを失念していた「ぷらっとわらび」について、親ブログからの再編集・まとめをしておきます。


蕨市のコミュニティーバスである「ぷらっとわらび」。
2002年の導入時からオーストリアのクセニッツ製(シャーシはフォルクスワーゲン製T4)2台で運行を開始しており、ルート増設に伴い、若干スタイルの異なるもう1台を増備し、計3台で運行していました。(運行は国際興業バス戸田営業所。)

詳しくは知らなかったのですが、クセニッツ製は故障が多いらしく、コミュニティーバスにあるまじき余計な維持費が掛かってしまうことから、国内での需要が激減。メーカーであるクセニッツの輸入代理店も2005年に撤退してしまい、維持の困難から早々に国産に切り替えてしまった自治体が殆ど、という事態になったそうです。

蕨市においても2007年頃に初代の赤塗装と緑塗装の2台が日野ポンチョに置き換えとなり、増備車オレンジ塗装の1台だけがクセニッツのまま運用されていました。しかし、それも2009年11月末で運用から外れ、12月1日からは同様に日野ポンチョに置き換えられてしまいました。





平成20年5月14日 蕨駅西口にて

増備車で最後に残った1台のクセニッツ。初期導入の2両とは若干印象が異なっていました。ボンネットスタイルがコミュニティバスらしくカワイイ感じでした。
後部に停まっているのは置き替えられた日野ポンチョです。





平成20年5月18日 蕨駅西口にて

停車中は右側が大きく下がり、ステップが低くなるようになっています。現在のノンステップバスでは当たり前のギミックになっています。
後部には車椅子乗車用の扉が付いています。

前述のような事情から早いうちに撤退し、普通なら10~15年は使える自動車でありながら、たった5年ほどで廃車・解体されてしまったものの少なく無いようでした。
市では税負担軽減のために同車をオークションに出品したようですが、当時のリンクは既に切れており、どうなったか分かりません。

この記事を掲載した時からも既に13年が経過していますので、おそらくは現存していない形式かと思います。このような不出来な車両の話を聞くと、かつてのDD54のような不運な車両が思い浮かんでしまいます。


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