ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

聞く人岸田の聴力

2022-08-17 15:40:51 | 世の中へ
以前、『聞き耳族の少女』って芝居を作った。
人々の声に耳を傾け、森の生き物たちの叫びやさえずりを聞き取ることを役割として大切にされている妖精の種族の話しだ。とても傲慢な王の支配下で迫害され根絶やしされ、最後の一人となった少女は生気を吸い取られた人形にされてしまう。
その時から、国は乱れに乱れる。村々には言いたい放題の人々の身勝手な声が溢れ、森の木々や動物たちは深い失望の沈黙へと落ちて行く。愛が奪われ、流行病は広がり、自然は生気を失って行く。
森の奥深くにそびえる巨木。聞き耳族という聞き手を失った巨木の精の嘆きは深く、激しく咆哮する日々が続くようになる。人々はその呻きにますます苦しめられる。
旅人の青年のひたむきな愛によって目覚めた少女は、怒り狂う巨木の精を宥めるために森へ向かう。根元に寄り添い、ただただ巨木の精の言葉を嘆きに耳を傾ける少女。やがて、巨木の精の嘆き、怒りはおさまり、森は少しずつざわめきを取り戻して行く。・・・・
その頃、心惹かれていたケルト音楽に想像力を駆り立てられて書いた台本だ。真摯に耳を傾け、人々の声や鳥たちのさえずり、葉擦れの音など、あらゆる生命の発する声を聞くことの大切さを表現した作品だった。
さて、聞く人として登場した岸田首相だ。常に手帳を掲げて、聞くことは任せて欲しいって売り込み、見事なPRだったなぁ。もの言い穏やか、落ち着いた佇まい、うん、いかにも聞く人だぜ、って納得。

だってなぁ、あの頑固者の前任者だろ、さらにその前は身勝手やりたい放題のお坊ちゃまだったから、まっ、やっと話が通じる大人の首相が現れたってちょいほっとしたよな。前よりましさって比較の問題だったけど。
その聞く人岸田、その聴力が実はかなり減衰してるってことがここに来て暴かれちまったようだぜ。
一つは早々と打ち上げた安倍さんの国葬だ。いかに、非業の死を遂げたとは言っても、もうちょっと落ち着いて、いろんな方面の声を聞いてから判断すりゃよかったんだよ。多分、安倍信者や右側の議員たちの声を聞いてそのまんま押し流されちまったんだろう。
でも、すぐに事態は急転、統一教会とのもたれ合い、安倍さんの先陣切った働きで、自民党の多くを引きずり込んでたなんて、抜き差しならない非常事態が発覚し、そう”ド壺”にはまり込んじまった。慌てて片側だけから聞こえて来る大声だけ聞いて決断したりするからだよ。
本当の聞く人てのは、一方にだけ耳傾けてちゃダメってことなんだぜ。
次の聴力不足、あの差別主義者で嘘つきの杉田水脈を内閣の一員に選んだことだ。彼女の「LGBTは生産性がない」とか、「女はウソをつきますから」とか「男女平等は絶対に実現し得ない反道徳の妄想です 」なんて激しく炎上したとんでも発言、きっと聞いたはずだよな、岸田さんも。でも、その破壊力の凄まじさには思い至っていなかったってことだ。
いくら聞いたって、それが耳を軽く素通りするような聞き方じゃ聞く力のある人とは言えないんだぜ。
で、最後の決め手は、このコロナ爆発、災害被害甚大化の中で、夏休みのゴルフだよ。国民が苦しんでる時にのんびりお遊びはないだろ。
これはもう、端から耳を塞いでる証拠だな。
そういえば、数年前の広島の集中豪雨災害の時も、知っていながら自民党の仲間たちと宴会続けてたっけ。自分の地元が悲惨な状況にあるってのにな。
以上まとめると、聞く人岸田の聴力は、常に鋭敏でもなく、感度も鈍く、右側に偏っているってことだぜ。
まったく不幸せな国だよ、日本は!モリカケサクラの次はパンケーキ様で、やっとこさ、まともな話が出来る首相が出て来たと思ったら、なんと<聞く聞く詐欺師>だったなんてね。


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