ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

体を売って生き延びるって、いつまでこんな社会が続くんだい?

2021-06-01 14:49:58 | 世の中へ

 NHK「チコちゃんに叱られる」見なくなったなぁ、あれから。

 ほら、ナインティナインの岡村が、助平根性丸出しの発言して叩かれたろ。このコロナ不況で風俗に身を投じる若い女性が増えるぞ、いっひっひ!って本音ぼろっと吐き出しちまったやつ。あれ知ってから、岡村の顔を見るのが嫌になっちまった。

 助平が悪いわけじゃない。俺だって、いやそれはどうでもいい。女を金で買う、しかも、「だぶ付いてきて上品が値下がりするぜぇぇ」的な発想を得々と披瀝する感覚がやりきれないんだぜ。この売買春諸手を上げて歓迎っての、日本のオッサン、あるいは若けえ衆にもか、けっこう一般的なんだよな。性への惑溺と性売買の礼賛とは別だからな。

 コロナの惨禍、かれこれ1年半、実際、食い詰めて性風俗に救いを求める女性が増えているようだ。ド田舎のジジイには実態を目の当たりなんてできないがツイッターとか見ていると、そんな境遇に追い詰められた当人やら、そこへ至る前の支援に駆け回っている人たちの生の声がたくさん聞こえて来る。限られた視野のなかでさえ、毎日幾人となく目にするのだから、実際はもっともっと大きな数字になっているに違いない。オリンピックなんかやってる場合じゃねえぜ。

 ツィッターで一時、いや今も激論が交わされてるのが、性風俗にどう対応するかって問題だ。持続化給付金を出すべきか、どうか?ってところあたりから議論が沸騰した。この論争を朝日新聞のオピニオン&フォーラムが取り上げていた。

 「風てらす」の坂爪さんとNPO法人「ほっとプラス」の藤田さん、対立する二人の主張を掲げている。対立と言っても、性風俗業是か非か?なんかじゃない。どちらもなくさねならないってことでは一致している。必要悪といえ現実にある、だったらそこの環境改善等に力を入れるべきじゃないか?これが坂爪さんの意見。それに対して、ダメなものはダメ、社会から根絶することを目指すべき、と藤田さんは原則を強く主張する。性風俗店への給付金についても、坂爪さんは出すべきだし、藤田さんは事業者への給付は不要、サービスに従事する女性たちへの援助が必要だとなる。

 難しい!どちらもただの言いっ放しじゃなく行動を伴っていることでも敬意を表するばかりだ。男女の格差やセックスハラスメント、男のDV問題にもつながる重大な問題だと思う。もはやお役御免のジイサンに一家言などあるはずもない。が、せめて、付き添って考え悩み続けては行きたいんだよな。

 で、書いたのが8月菜の花座公演の『ダンスホールMitsu』なんだ。

 売春婦上がりのマダムが経営するダンスホール。そこは、男たちに痛めつけられた女たちのシェルターのようなものだ。遊郭を逃げ出した女たちや親に捨てられ自暴自棄の少女やら、ストライキの先頭に立ったがゆえに職工の男たちに手籠めにされた女、身勝手な主人から逃亡した女、さらには手打ちになった愛妾まで寄り添うように暮らしている。いや、そこから、出撃の機会を狙っている。廃娼運動に専心するクリスチャンの女性なども一枚噛みつつ、理不尽な男社会へのしっぺ返しを果たす。

 大正時代の設定ながら、相も変らぬ男たちの身勝手横暴、今に通じる話しと意図して書いた。テーマは重く、息苦しいが、笑いや軽みも重視して、通俗的なエンターテインメントを目指している。そう、随所にダンスもあるしね。気軽に楽しみながら、男と女の課題を考えてみようと思っている。

 売春をどう考えるか?なんて問題にも軽く触れてみた。売春婦上がりのマダムと矯風会の女性が、意見の違いはあっても、互いに尊敬しあってる、実際はそんなことあり得ない、ところあたりが、書き手としての立ち位置なのかなぁ。

 ともかく、痛快に男をやっつける!これが一番の狙いだ。まっ、こんなこと、芝居でなくっちゃ、できない芸当だものな。


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