ステージおきたま

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講習は演劇鑑賞:シニア4期生

2015-07-02 11:56:15 | シニア演劇

 いろんな芝居をたくさんみてもらう、それも大切な講習だ。これまでもこまつ座『父と暮らせば』や菜の花プラザシニア団『とりかえばや もっか 13』などを見てもらっている。今回のる・ぱる公演『蜜柑とユウウツ』も講習の一環として観劇した。

 見ること自体とても大切な勉強だが、見っぱなしにするより、それぞれが抱いた感想などをぶつけ合ってみるのはもっと大切だ。率直な感想を述べ合う中から、他の人の見る観点とか、感受性とか、演劇に対する見方などもわかってくるだろう。また、出た意見をきっかけとして、演劇について知識を深めることにもなる。こちらも演劇ならではの表現方法とか、照明や装置や演出の要点を伝えることができる。そこで、今回のシニア4期生講習は感想・意見交換会にした。

 出てきたのは、「照明が素晴らしい」、「階下に降りる階段が本当に一階まで通じているようだった」などがまず出された。そうか、ばらしも手伝ってもらえば良かったな。そうすれば、どれほど照明器具が吊られていて、いろんな角度から効果的に当てられていたかが体感してもらえたことだろう。次にほぼ全員から出されたのは、「声がよく通っていた」。うん、これは日々発声練習で苦労してるからプロの声量に素直に圧倒されたってことだ。「一人の役者が幾つもの役をこなしている」とか、「舞台上でさっと別人になったりした」など、演劇ならではの技に驚いたようだ。さらに、「詩の朗読を何人かでユニゾンでする」なんて、音楽好きのメンバーらしい表現での感想もあった。「早着替えの巧みさ」とか、「別人を演ずる時、声も姿も変えていた」なんて細かいところまで気付いていた。

 ただ、「よくわからなかった」と、劇の構造の難解さもあり、茨木のり子を知らない人への配慮が不足の舞台だったのかもしれない。「後半、退屈した」とか「居眠りしてる人もいた」となると、僕の感想とも重なってくる。一つ言い足せば、前半ののり子と他者との対立は、ひたむきに生きる女性の真摯さに打たれるところがあったが、後半の芸術談義になると、詩作や芸術に感心を抱いていない人間には、どうでもいいよ、ってことになったのかも知れない。

 話せば話すほどに、結局は、自分たちの11月の舞台への思いに繋がっていった。そうそう、自分たちの芝居にますます興味が高まってくれたのなら、この観劇研修は間違いなく成功って言えるだろうね。

 来週はいよいよ、台本執筆のための聞き取りだ。なんでもいいから、みんな言いたいこと、やりたいこと、どしどし出しくれ。まっ、二枚目やりたいとか、ラブストーリーの主人公がいいとか言ったって、そりゃないものねだりってもんだけどさ。

 

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