ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

気がかり解消!ハウスビニール外し

2020-10-25 10:30:16 | 農業

 この秋初の快晴・秋晴れ!機械屋さんがプロの技で応急修理してくれた脱穀機使って、やり残しの黒米の杭2本と、ええい、ついでじゃやっちまえ!でモチも扱いでしまったから、気持ちさばさばだぜ。あと冬前にやっちまわねばならんのは、ハウスのビニール外しだ。

 西風の強い季節になるし寒くもなれば、結束のマイカー線外す指先も凍える。暖かく長閑な秋のうちにぜひとも済ませておきたい仕事だ。天気予報じゃ晴、神さんの手が借りられるってことあって、今日が頑張り時だな。

 と言っても、この置賜、秋晴れの朝は霧にすっぽり覆われる。盆地だからなぁ、底にたまった朝霧がいつまでも居座るのさ。何時になったらお日さん顔を覗かせてくれることか。ハウスのビニールも露でびしょ濡れ。これじゃ取り込んでたたむわけにゃいかんよ。日が差して、水滴を飛ばしてくれるまで仕事はお預けだ。午後からは風が強くなるって、ちょっと不安!でも仕方ない、待つか。

 11時回ってやれやれビニール乾いたぜ。まずは、45センチおきに張ってビニールを抑えているマイカー線をほどく。片側30本以上あるし、半年の農作業で土と草に埋まってるから大変だ。草を日しりとり引きちぎり、土を掘り返しつつ1本1本外して行く。迂闊だったぜ、こんなに手間掛かるなら、数日前から暇見てやっておきゃよかった。なんて、いつもの通り後の祭り。風が出てきて、嫌な予感、押さえが外されたビニールは風に煽られ、帆のように大きく膨らみたわむ、勝手に空高く飛び去りそうだぜ。待て、ちょっと待て、すぐに自由にしやるから。なんだって、この風の中・・・

 始めちまったもんは、やり切るしかない。ハウスの前後、パッカーの押さえを外し、暴れまわる竜を手なずけるように、地面に引きずり下ろす。予報の風速、4メートルなんてもんじゃないな。6メートル強の烈風だ。が、まず、下ろしちまえば、こっちのもんよ。たたむだけだからな。

 ハウスは作物の残る畑と旧鶏舎の間にあって、7メートル×25メートルのどでかいビニールを始末するスペースはない。隣りの農道に引きずり出して折りたたむ。べた置きしておきゃ観念しておとなしく横たわっているのだが、片側だけでも持ち上げようものなら、本性を現して暴れまわる。縦長に2つ折りを2度繰り返し、幅を狭くして端から巻いていきたい。が、そんなこっちの思惑などまるきり相手にせず、膨らみなびき、手を離せば走り出す。ダメだ!折りたたむなどまったく不可能。ええい、仕方ない、適当に丸めて一塊にしてロープ掛けるか。表面の水分は飛ばしてある。来春までぐちゃ巻きでも、変な癖はつかんだろう。この強風だ。ともかく、けじめをつけることが大切だ。暴れ狂う猛獣を両手と両膝使って押さえつけ、ロープを回す。うーん、なんか、ほとんどまとまらないが、もう、いい!そのまま、小屋の中に引きずり込め。形が定まらぬまま、ずるずると引きずって、小屋の所定の場所に放り込んだ。

 なんだって、強風の予想出てるのに、強行するんだ?って言えば、そりゃ、これから先、こんな日々が続くってわかってるからなのさ。そう、冬がやって来る。寒さと季節風の冬が。到来の前に、ここまでは終わらせておきたかったんだ。

 今年1年、ずいぶんお世話になったハウスだ。野菜の苗作り、イネの育苗、トマトとメロン栽培、これだけ役立ってくれりゃ、農業器材としちゃ、表彰もんだな。風雨に耐え、日差しを忍び、黄砂まで浴びて、よく頑張った。ありがとう。また、来年もよろしく頼むぜ。

 さぁ、これで主だった外仕事は終わった。あとは、野菜の収穫やら雪囲い、それとボカシ作り、冬の訪れを待って進める仕事だけだぜ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする