泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

未知座小劇場上演台本「井筒—続・大阪物語」

2017-10-11 11:00:40 | 丹下一の泡盛日記

タイ風グリーンカレー。
北海道伊達の道の駅で購入したパクチーと青唐辛子、いただいたバジルに大分のにんにくでペーストを作り、伊達のスッキーニ、原内真理さんからいただいたタマネギと茄子で。
米はつっきー(筒木彩乃)んちのだ。

2014年、大阪の未知座小劇場の公演「井筒」にご招待を受けたのだけど伺えず。
以前のように夜行列車でワンカップぐびりつつ、の時間もなく、新幹線でぴゅっと往復のお金もないこの頃だ。
未知座の方たちは本当に律儀で、公演終了後に上演台本を送ってくださった。
さっと読んで、ああこれは見たかったなあ、と思ったことを覚えている。
そして、台本はそのまま本棚のどこかに置かれていたのだけど。
「平家物語」のWSのために色々とひっくり替えしていたら、いつの間にか表に出ていたらしい。
あれ、これは、とふと手に取ったのは中秋節の夜で。
忘れていたのだけど、この台本、「中秋の名月」もキーワードの一つなのだった。
読み出したら止まらなくなって、じっくりと読み返した。
膨大な質量のことばたち。
その様々な元ネタ(世阿弥の「井筒」や西行等々)の奥底に流れる水脈のエッセンスが絡み合って深く美しい世界が構築されている。
そして、何よりも女優3人が演じなければ成立しない素晴らしい「台本」だと思う。
自分には大阪弁の奥底がわからない部分もあるし。
そして、作者・河野明さんの名前はあとがきと奥付にしか出てこない。
このあたりが河野さんらしいところで。
この頃は客席に座る機会が月に一度あるかないかの日々。
まあスタッフも含めて舞台側にいるばかり、はありがたい事なんだけど。
久しぶりに「活字の演劇」から強い刺激を受けた。

コメント
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