泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

「検閲ー彼らの言葉ー」、すごい「体験」だった

2016-11-30 23:52:56 | 丹下一の泡盛日記

ツアー中のくせで早朝に目覚める。
スープを食べて、ごそごそと作業。
もう何がなんだかわからん状態になりそうだけど、手帳を見ながら一つずつ潰していくしかない。
「ユーリ×ユーリ」の台本は大分でなんとか仕上げた。
もちろん毎日改訂していくだろうけど。
昼、出かける。
新宿のスペース雑遊で東京シェイクスピアカンパニーの「メジャメジャ」。
死者の書で一緒だった宇佐美くんも出演。
ダンスもこなす彼。
めちゃめちゃ切れのいい演技が小気味いい。
かなやん、ことかなやたけゆきさんもぐいっと成長したなあ。
アンジェロを演じた(個人的には存じ上げない)真延心得さんもいい味出していた。
もちろんめちゃくちゃ久しぶりに女優・江戸馨も見たのだった♪
終演後、上野のストアハウスへ。
韓国のDreamplay these21「検閲ー彼らの言葉ー」をみる。
すごい舞台だった。
実際に「検閲」を受け、助成金を拒否された事件の顛末から、演劇人として何を学んだのか、を舞台にしている。
ドキュメンタリーでもあるが、メタシアターの技法を使い、詩的でもあり、笑い飛ばす場面もあり、そして深い一撃で本質をえぐっていく。
「国家を侮辱する演劇に税金を使っていいのか?」という問いに、「国家」の仮面をかぶった「権力者」という指摘。
無意識の「検閲」が完成されるのが検閲の完成、という最後のメッセージが今の日本の状況にも突き刺さる。
よくぞここまでの舞台に仕上げたものだ。
震災後の日本の「演劇人」のひとりとして、忘れてはならない「体験」をいただいた。
4日(日)まで上野のストアハウスで。
この体験をひとりでも多くの方と共有したいと願う。
コメント
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