Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

因果と輪廻

2011年09月18日 | 映画など
河瀬直美監督『朱花の月』を見る。
万葉集で詠われている恋愛歌をモチーフにした、
一人の女と二人の男が織りなす映像詩。



山と田んぼ。発掘される遺跡。
空からは雨が降り、鳥や昆虫が営みを続け、
人間たちも自然の中に埋没しながら、
静かだが、燃えさかるような愛憎劇を繰り広げる。
怪奇譚のような味わいがあるのは、
監督自身の自然への畏れから来るものだと思う。

タイトルの「朱花」は「はねづ」と読む。
万葉集に出てくる朱色の花のことらしい。



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今そこにある困難、またはカボチャの偉大さについて

2011年09月17日 | やさぐれレシピ
巣鴨にて。経済評論家の方に取材。
日本という国が持つ問題点の分析と、
目の前にある困難に打ち克つためのヒントについて、
1時間半ほど、いろいろとお話をうかがう。
取材終了後、仕事場に入り、
少しだけテープ起こしをして、帰宅。

冷蔵庫から生姜とニンニクを取り出して、みじん切りに。
厚底の鍋に油をひいて熱し、みじん切りを投入。
しばらく炒めたあと、牛豚の挽肉を入れて、塩胡椒。
さらに、玉ネギと人参を切ったものも入れて炒める。
肉と玉ネギに火が通ったら、水を入れて、煮る。
鍋が煮立つのを横目で見ながら、フライパンを用意。
5センチぐらいにざく切りしたカボチャをバターで炒める。

鍋の人参に火が通ったら、カボチャを投入。
水を足して、塩胡椒とコンソメを少々。
3分ぐらい経ったら、カレーのルーを入れて、さらに5分ほど煮る。
片栗粉でとろみをつけて、カボチャカレーの出来上がり。

カボチャがほっこり甘くて、びっくりするぐらい美味。
人参と一緒に煮ると、カボチャは煮くずれしてしまうので、
時間差で入れるところがポイントです。









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知らないことを、知る

2011年09月17日 | 日々、徒然に
午前中は飯田橋で打ち合わせ。
かなりマニアックで、しかも確かな技術を持ち合わせた
イラストレーターさんと話す。奥の深い話をうかがったりして。
やはり、知らないことを知るのは、楽しい。

仕事場に戻り、明日の取材の準備のため、
図書館で資料本を探して、メモ作りに励む。
明日も、知らないことを知る、いい機会になりますように。


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神々しいひとが

2011年09月16日 | 日々、徒然に
午前中はI嬢と東京駅・大丸のカフェで、
T社の編集さんと企画の話。面白いネタをいただき、感謝。

仕事場に入って、
色校のチェックなどをしていたら、
急な取材が入ったりして、インタビューの場所や
カメラマンさんの手配に追われる。

夜、H編集長とその取材について打ち合わせをしていたら、
H氏から今日のNHK「クローズアップ現代」に、
女優のアナ・トレントが出てきて
「3.11」について話したという情報を聞いて、びっくり。

アナ・トレントとは、
ヴィクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』で
圧倒的な存在感を見せた少女である。
同映画は73年の制作でアナは当時7歳。
もう40代半ばだが、今でも女優業を続けているらしい。

そのアナがNHKに出たというのは驚きだったけど、
よくよく聞くと、「3.11」を題材にしたオムニバス映画が
河瀬直美監督の呼びかけで作られ、その中にヴィクトル・エリセが
監督した短編(3分11秒らしい)があり、アナはその短編に出演したようだ。
つまり、NHKに出たのではなく、その短編の映像が流れたとのこと。

『ミツバチ~』のアナ。神々しすぎます。

そのうち、YouTubeに上がると思うけど、
見た人、いますか?




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心の中に風が吹く

2011年09月14日 | 日々、徒然に
50円ビールや390円食い放題カレーに
うつつを抜かしていると思ったら大間違いである。

仕事場から歩いて5分。
築30年以上は経っていると思われる
低層マンションの1階にあるレストランでランチ。



レーズン入りのサワーブレッド。
トマトと豆のマリネ。
かぼちゃのコールドポタージュ。

なんというヘルシーさ。
そして、なんという低カロリー。
有機野菜を使った、手作り感あふれるメニュー。
邪悪なモノがなにひとつない。

これで950円。
50円ビールなら19杯飲めるとか、思ってはいけない。
390円カレーに2回ぐらい行って、
アホみたいに食ってもお釣りが来るとか、思ってもいけない。

食べてみると、確かに美味しい。
いかにも体に良さげで、こういうものを摂取していれば、
きっと健康になっていくのだろう。
いいことずくめではないか。
なのに、なぜ、心に風が吹くのだろう。
聞こえる、風が。心の中に風の音が。





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自問自答と残暑

2011年09月13日 | 日々、徒然に
9月も半ばに差し掛かろうというのに、
この暑さはなんだろう。というか、湿気がたまらない。
相変わらず冷やし中華ばかり摂取していたので、
体力はもう、どん底である。



そんなどん底な状態で、コレである。
ここはさくら水産。この居酒屋のランチは500円で、
しかもご飯と味噌汁はおかわりし放題。
放題、という言葉に弱い自分は、
この店についつい吸い込まれてしまうのだが、
新たなメニューとして、カレーが登場。
390円という値段で、ご飯と味噌汁、あと玉子と海苔、
そして漬け物が食べ放題である。なんということだ。
体力がどん底なうえに、心までどん底に貶めようというのか、さくら水産よ。

それにしてもカレーの「ルー」はおかわりできるのだろうかと
自問自答していたのだけど、
厳しい陽の光にじりじりと照らされるばかりでした。
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Days Of やさぐれ

2011年09月11日 | 映画など
テレンス・マリック監督『天国の日々』を見る。
78年制作のアメリカ映画で、
日本で公開されたのが83年。実に28年振りのリバイバル上映。
初公開のときに見たっきりだったけれど、見たあとの印象は全く同じ。



20世紀初頭のテキサスの農場を舞台にして、
流れ者の男(リチャード・ギア)とその恋人(ブルック・アダムス)、
二人の間に入り込んでくる農場主(サム・シェパード)が織りなす三角関係。
この三人を醒めた目で見つめる語り部の少女(リンダ・マンズ)。
農場を覆い尽くす稲穂が、夕暮れの光に照らされながら、
さらされと風に揺れている中で、描かれる主人公たちの確執。
リアリズムから遠く離れ、寓話の域に達しているというか。
撮影監督のネストール・アルメンドロス、まさに神業。

それにしても、リチャード・ギアとサム・シェパード、若いなあ。
薄幸そうな雰囲気のブルック・アダムスも当時好きでした。

実はこの映画、初公開のとき、とある女の子と見たのだけれど、
あまりにアートな雰囲気に圧倒されてしまったのか、
そのあとの会話がまったく弾まなかったことを覚えている。
シネフィルはデートに映画を選ぶべきでは、ない。
そんなことは、わかっているはずなのだけれど、
懲りずに同じ失敗を何度も繰り返し、そしてやさぐれていくのでした。


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脱・痛いニュース

2011年09月10日 | いやはやなんとも
鉢呂経産大臣、福島を視察したあと
記者たちに「放射能をつけちゃうぞ」と発言。
真意のほどはわからないけれど、大人げないというか。
おそらく気安い間柄の記者とのやりとりで出た言葉だと思うけど、
海江田さんの後を継いだ人ということもあって、メディアは騒いでますな。
政治家の失言や放言に突っ込む前に、
メディアはいろいろとやることがあると思うのだが。
こういうのを「痛いニュース」として
喜んで消費する我々にも責任があるのだろう、きっと。
辞任したら、2週間足らずの任期とな。




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渋谷から四ッ谷、汚れゆく旅

2011年09月09日 | 日々、徒然に
二日酔いである。

昨日、四ッ谷で「ビール1杯50円」の看板に魅せられて、
「10杯呑んでも500円ですよ、うひょひょ」と言いながら、
アジフライやウインナーのカレー炒めなどをおつまみにして、
とことん行ってしまい、酩酊。いやはやなんとも。



同じ日の昼間、渋谷を歩いていたら、
神様(宮崎あおい)らしき宣伝トラックが通り過ぎていった。
その5時間後には、酩酊してしまうほど
汚れてしまったtacoでしたが。
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信じること、頼ること

2011年09月07日 | 読んでいろいろ思うところが
原発に関する新書を2冊読む。
広河隆一『福島 原発と人びと』(岩波新書)と、
上杉隆・烏賀陽弘道『報道災害 原発編』(幻冬舎新書)。
原発事故をめぐる情報や言説において、
いわゆる大手メディアの枠内で
活動していないジャーナリストの言葉を
どうしても聞きたくなってしまうので、この2冊をば。



チェルノブイリの原発事故という、負の遺産があるわけだから、
今回の原発の惨事も、チェルノブイリから得た
知恵や教訓を活かしてもらいたいと思う。

広河隆一さんは、チェルノブイリで被害をこうむった
現地の子供たちの支援をおこなっている。
本書によると、チェルノブイリもロシア(ソ連)政府の秘密主義がはびこり、
近隣の住民の避難が遅れたというが、
それでも妊婦と子供たちの避難は優先されたらしい。
残念ながら福島ではそうした配慮は自治体任せ、
あるいは住民個人の判断任せだったということだ。

広河さんはじめ、チェルノブイリの教訓を訴えていた人は
少なからずいたのに、それが活かされなかったのはなぜだろう。

とにかく、起こってしまったものは仕方がない。
広河さんは、こういう言葉で読者に訴えかける。

「ひとたび事故が起これば、さまざまなジレンマに出会うだろう。
 最良と最悪のどちらかの選択というものはない。
 最悪か、少しの悪か、どちらかを選ばなければならない場合がほとんどだろう。
 チェルノブイリ被災地のある女性は、汚染食品を食べる理由として、
 飢えて死ぬより、おなかいっぱいで死ぬほうがいいからね、と言っていたが、
 これも、こうした絶望的な選択の一つだ」



チェルノブイリの教訓が活かされなかった理由は、
この『報道災害 原発編』を読むとわかってくる。
メディアが、正確な情報を国民に伝えなかったことが問題だ、と。
政府や東電の広報機関に成り下がってしまった大手メディアには、
そもそもジャーナリズムなどない、と。

と、ここまで書いてアレですが、時間がなくなりました。
続きはまた追って書きます。

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