Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

お調子者でプロフェッショナル

2008年11月24日 | 映画など
矢口史靖監督『ハッピーフライト』を見る。
普段利用している空港や旅客機の裏側で働く人たちを、
コメディタッチで軽やかに描く群像劇。
飛行機というモノ自体、非常に映画的な題材だし、
適材適所のキャスティングも楽しい。


ハッピーフライト(2008)

この映画はいわばマニュアル映画だ。
1機の旅客機が飛ぶためには、どれくらいの人たちが関わっているか。
パイロットやキャビンアテンダント(スッチーとも言う)、
管制塔やメカニックで働く人たちなどを含めると、
膨大な人数になるだろう。
すべては時間通りの安全なフライトのために全力をあげている人たちだ。
そういったところがよく理解できる映画であり、
観客の好奇心をくすぐる構成になっている。

この映画の楽しいところは、
肝心かなめの役割を担うパイロット(田辺誠一)や
キャビンアテンダント(綾瀬はるか)が新米だというところだ。
新米で危なっかしいにもかかわらず楽天家でお調子者という設定。
コメディの定石というか。これだけでこの映画は成功というか。
そんなお調子者が担っている旅客機は、
案の定、フライトに異常が出るわけで機内や管制塔は大慌て。

対するベテランのパイロット(時任三郎)や、
管制塔の司令官(岸部一徳)は
飄々としているのだが、
プロフェッショナルとしての役割をきっちり果たす。

笑わせ、観客をハラハラさせ、
しっかり締めるところは締める展開。

ヘタをすると、制作に全面協力しているANAの
プロパガンダになってしまうところをうまく回避して、
ちゃんと映画としての面白さを追求している。
脚本とキャスティングの勝利というか。
制作者側に一本筋が通っているというか。
主題歌にフランク・シナトラを持ってくるところなども粋。
万人受けするように作られている映画なのに、
この主題歌だけマニアック。楽しいからいいのだけど。







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1 コメント

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Unknown (太陽の息子)
2008-11-24 10:58:24
久し振りに散歩に寄ってみました。(*^_^*)
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