ポール武道館のショックが冷めやらぬ中、
新宿歌舞伎町にある映画館、ミラノ座閉館のニュースが。
これで歌舞伎町のあの界隈に映画館は皆無となってしまう。
いろんな映画館がなくなっていくのを見てきたけれど、
ミラノ座がなくなるのは、さすがに寂しい。
千人規模で映画を見るような時代ではないということか。
そうは言っても、ここしばらくミラノで映画は見ていなかったなと。
「エヴァ」の新作を見に行くぐらいだったような。
ミラノ会館には、ミラノ座以外にもあと3つ映画館があるけれど、
どれも思い出深い小屋だったな。でも、もうずいぶん行ってない。
ミラノ座(今のミラノ1)で見た映画でいちばんの思い出は、
「ブレードランナー」の初公開のときだ。
当時、まったく話題にならず、
あの広い小屋で見ていた客は数人だったと記憶している。
閑散とした中で、めくるめくような映画体験だったのだけど。
地下の新宿東急(ミラノ2)でもたくさん映画を見たが、
学生時代の友人たちと酒を呑んで、
次の日、二日酔い状態でみんなで見に行った
ジョージ・A・ロメロの「死霊のえじき」。
ゾンビ映画の最高峰の一本で、
二日酔いの頭痛がさらにひどくなったのを覚えている。
名画座ミラノ(ミラノ3)で見たので覚えているのは、
カルロス・サウラの「血の婚礼」。
とある女の人と見に行く約束をしていたのだけど、
見事にすっぽかされて、ひとりやさぐれて見た記憶が。
なにがフラメンコだ。しゃらくせえ。
あとミニシアターのはしりとも言える、シネマスクエアとうきゅう。
ここでもたくさん見たけれど、
とある女の人(上の人とは違います)と見た、
メリル・ストリープ主演の「シルクウッド」が印象に残っている。
原発作業員の主人公が、いつのまにか被爆してしまうストーリーで、
今見ると、かなりキツイ内容だと思うけれど、
そのときも重くて重くて、映画館を出ても沈みっぱなしだったなと。
そんな悲喜こもごもの思い出が詰まったミラノ会館。
新宿で酒飲んで、電車がなくなったら、
とりあえずあそこでボーリングをしていたような。
年内いっぱいは営業するらしいので、
最後に何か見に行こうかな。
「エヴァ」の新作は間に合いそうもないけれど。
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