麦のアレ…。
麦のアレ…。
脳内を駆けめぐる呪いの言葉。
猛暑で酷暑で灼熱地獄。
脳味噌が沸騰して、まともに働かない。
だから原稿が進まないのだろう。
でも今日が締切なのです。書かねば。
麦のアレ…。
麦のアレ…。
脳内はもうこの言葉ばかりで、
原稿に「アレ」とか「ソレ」と書いてしまい、
いかんいかんと自分を戒める。
そもそもこの暑さが悪いと思いませんか。
そんな日に締め切りなんて、勘弁して頂戴。
と懇願しても締切は許してくれないのです。
麦のアレ…。
麦のアレ…。
原稿が終わったら。
麦のアレ…。
麦のアレ…。
きっとだぞ。きっと。
麦のアレ…。
麦のアレ…。
終わらない。どうしたらいいのかしら。