山崎貴監督「ゴジラ−1.0」を見る。
たぶん死ぬまでゴジラの新作って
何年かごとに見られるんだろうな。
あと何本見られるんだろう、3本ぐらい?
いやいや10本は見たい。無理か。
と自分の行く末を案じております。
それはともかく本作のゴジラ。実はですね。
生まれて初めてゴジラが怖いと思ったんですよ。はい。
ゴジラはもちろん怪獣だが、
原水爆とか戦争、災害のメタファーになることもあれば、
単なる悪役から子供たちのヒーローにもなる。
作り手がゴジラをどう捉えるかで
映画が変わってくるというか。
そういう意味で、今回のゴジラは
まるっきりスピルバーグだなあ、と。
ゴジラが初めて登場する場面の暴れっぷりは
「ジュラシック・パーク」そのもので、
爬虫類的な怖さというか、
目が合ったら一瞬で喰われそうな感じ。
オンボロ船でゴジラ探索に行く場面は、
これまた「ジョーズ」そのもので、
倒そうとする手段すら同じだったりする。
佐々木蔵之介はロバート・ショウで、
吉岡秀隆はリチャード・ドレイファス。って違うか。
特攻崩れの神木くんが、
ゴジラを倒すことで存在証明を果たす物語で、
すべてはそこに集約されるクライマックス。
ゴジラ自体には何も感情移入できず、
とにかく倒すべき凶悪なものというイメージ。
それとも今回のゴジラって、かつて日本が戦った
米国のメタファーだとするのは考えすぎ?
と、いろいろ思いながらも興味深く見られたというか。
長い映画が多い今日この頃、
125分という長さもちょうど、いい。
我が脆弱な尻も、なんとか持ちこたえました。