「レコード・コレクターズ」9月号。
今号の特集は「日本の女性アイドル・ソング・ベスト100」とな。
1970年から79年までにリリースされたシングル曲を
ランキングしているのだけど、とにかく熟読、そして堪能。
この特集を作った編集者の術中に、まんまとはまってしまいました。
ちなみに、ベスト10は、
1 木綿のハンカチーフ(太田裕美)
2 17才(南沙織)
3 わたしの彼は左きき(浅丘めぐみ)
4 年下の男の子(キャンディーズ)
5 真夏の出来事(平山三紀)
6 赤い風船(浅田美代子)
7 初恋のメロディー(小林麻美)
8 横浜いれぶん(木之内みどり)
9 微笑がえし(キャンディーズ)
10 ひと夏の体験(山口百恵)
筒美京平強し、キャンディーズ強し。
楽曲の良さとアイドルの個性がマッチングしたものが上位に来ているが、
山口百恵がかろうじて10位なのを始め、
天地真理、桜田淳子、アグネス・チャン、岩崎宏美、
といったトップアイドルたちは割と下位で、
ピンクレディーも「渚のシンドバット」の12位が最高位。
アイドル単位ではなく、曲でランキングをつけると確かにこうなるのかな、と。
レココレの選んだ10曲も素晴らしいけど、
個人的に70年代女性アイドルの曲を10本挙げてみると、
1 青春の坂道(岡田奈々)
2 好きよキャプテン(リリーズ)
3 やさしい悪魔(キャンディーズ)
4 乙女のワルツ(伊藤咲子)
5 お元気ですか(清水由貴子)
6 雨だれ(太田裕美)
7 乙女座宮(山口百恵)
8 色づく街(南沙織)
9 わたしの青い鳥(桜田淳子)
10 ペッパー警部(ピンクレディー)
といった感じでしょうか。
1と2はアイドル学園ソングの名曲中の名曲だと思う次第で、
いまだに聞くとこのやさぐれ男は胸が痛くなるのです。
キャンディーズはどのシングル曲でもいいのだけど、
艶めかしさとコーラスの美しさで、3にとどめをさす。
初めて「ワルツ」という曲調があると知った4。伊藤咲子は歌が上手かった。
アコギを持ってさわやかに歌う姿が印象的な5。
自ら命を絶ったのが悔やまれる清水さん。合掌。
太田裕美も名曲だらけの人だけど、アイドルとアーティストのあいだを
うまく行ったり来たりしていたなと。デビュー曲6の切なさが、いい。
百恵さんはシングル曲のなかでも
ファンタジックで楽しい7を推したい。
南沙織は大人の女の人という感じの頃が素敵で、
8の都会的なセンスが素晴らしい。
桜田淳子といえば、無邪気で可愛い9でしょう。
10はピンクレディーのデビュー曲。
この破壊的な歌と振り付けに衝撃を受けたのは自分だけではないはず。
インパクトという意味では、「UFO」も「ウォンテッド」も敵わない。
ということで勝手に1位にしてしまった「青春の坂道」をば。
寂しくなると訪ねる坂道の古本屋。
という出だしから素晴らしすぎる、と興奮気味なtacoでした。