クリント・イーストウッド監督『グラン・トリノ』を見る。
『チェンジリング』に続き、
イーストウッドの新作を短期間に続けて見る幸せを噛みしめる。
孤高のアクションスター・イーストウッドの集大成というか。
78歳でこんな映画を作って、しかも主役で、
本国アメリカで自身最大のヒット。こんな映画人ほかにいない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/01/d7de16ae71aae1981e604713fb06a637.jpg)
GrandTorino(2008)
イーストウッド演じるウォルトは、怒っている。
妻の葬儀にヘソ出しルックで現れた孫娘に怒り、
アメリカ人のくせにトヨタのクルマのセールスをしている息子に怒り、
隣の家にアジア人一家が越してきたのにも怒る。
俺は朝鮮戦争でアメリカのために戦ってきたのに、
帰還したあとはフォードの修理工として、一所懸命やってきたのに、
なんでこんなに不景気なんだ、なんで町はこんなに寂れているんだ。
町は見慣れぬ黒人やアジアのチンピラが跋扈している。
いったいこの国はどうなっちまったんだ、と。
そこに現れた隣人のアジア人(モン族)の家族。
気の弱い青年タオとその姉スーとの交流を通して、
偏見で凝り固まったウォルトの心がだんだん柔らかくなってくる。
実の息子や孫とは反りが合わないのに、
近くにいるモン族の姉弟といる方が楽しい。
イーストウッドの映画はいつもそうだ。
旅の途中で知り合った人たちと、
いつのまにか共に行動するようになるガンマンとか
重要参考人の女を裁判所まで護送するうちに、
恋に落ちる刑事といった役を演じてきた。
血の繋がった者より、
近くにいる仲間や道連れを大切にして、
時には命を賭して守ろうとする。
この映画のウォルトもそうした役柄の延長線上にある。
自分が決めたルールで、大切な人を守るために戦う。
これがアクションスター・イーストウッドの面目躍如であり、
78歳になった今も、しっかりと体現しているところの凄さ。
映画史上最高齢のアクションヒーロー。
こんな映画は滅多にお目にかかれない。
『チェンジリング』に続き、
イーストウッドの新作を短期間に続けて見る幸せを噛みしめる。
孤高のアクションスター・イーストウッドの集大成というか。
78歳でこんな映画を作って、しかも主役で、
本国アメリカで自身最大のヒット。こんな映画人ほかにいない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/01/d7de16ae71aae1981e604713fb06a637.jpg)
GrandTorino(2008)
イーストウッド演じるウォルトは、怒っている。
妻の葬儀にヘソ出しルックで現れた孫娘に怒り、
アメリカ人のくせにトヨタのクルマのセールスをしている息子に怒り、
隣の家にアジア人一家が越してきたのにも怒る。
俺は朝鮮戦争でアメリカのために戦ってきたのに、
帰還したあとはフォードの修理工として、一所懸命やってきたのに、
なんでこんなに不景気なんだ、なんで町はこんなに寂れているんだ。
町は見慣れぬ黒人やアジアのチンピラが跋扈している。
いったいこの国はどうなっちまったんだ、と。
そこに現れた隣人のアジア人(モン族)の家族。
気の弱い青年タオとその姉スーとの交流を通して、
偏見で凝り固まったウォルトの心がだんだん柔らかくなってくる。
実の息子や孫とは反りが合わないのに、
近くにいるモン族の姉弟といる方が楽しい。
イーストウッドの映画はいつもそうだ。
旅の途中で知り合った人たちと、
いつのまにか共に行動するようになるガンマンとか
重要参考人の女を裁判所まで護送するうちに、
恋に落ちる刑事といった役を演じてきた。
血の繋がった者より、
近くにいる仲間や道連れを大切にして、
時には命を賭して守ろうとする。
この映画のウォルトもそうした役柄の延長線上にある。
自分が決めたルールで、大切な人を守るために戦う。
これがアクションスター・イーストウッドの面目躍如であり、
78歳になった今も、しっかりと体現しているところの凄さ。
映画史上最高齢のアクションヒーロー。
こんな映画は滅多にお目にかかれない。