Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

サエない男の子たちに捧ぐ

2007年09月16日 | 映画など
マイケル・ベイ監督『トランスフォーマー』を見る。
肩の凝らないものを見ようと思って決めたのがこれ。
そしたらあまりに肩が凝らない映画なもんだがら、
ついつい居眠りをしてしまった。
ただ、居眠りしたからといって、つまらないわけではない。


Transformers(2006)

飽きさせない展開。的確な編集。
必要最低限の人物描写。ひたすらスピーディーな物語。
2時間を超える映画なのだが、一気に見せるパワー(寝たけど)。

CGを駆使した映画だから、
今まで見たことのない映像を見せてほしいと思う。
しかし最近は、すっかりこうしたCG映画にも慣れてしまい、
かなりのデザイン的な面白さや演出の妙がないと、
なかなか厳しいのではないかと思う。
この映画の場合は、
金属生命体が変形(トランスフォーム)して、
縦横無尽に暴れまくる場面に乗れるか乗れないか。そこに尽きる。
マイケル・ベイの演出は剛球一直線。
ひねりもなければ、メリハリもない。全編見せ場で突っ走る。

ウォシャウスキー兄弟や、サム・ライミ、
ティム・バートン、そしてスピルバーグといった類の監督たちの
趣味性やテクニックをマイケル・ベイに期待してはいけない。
おおよそ、シネフィルには相性の悪い監督だと思う。

シネコンでポップコーンを買って、
デートムービーとして見る映画とも言えなくもないが、
幼稚で馬鹿騒ぎしているだけの映画であり、
この映画をネタに、
ちょっと彼女と知的な会話をしたいと思っている人には不向き。

アニメが好きで、サエなくて、勉強もスポーツも駄目で、
モテたためしのない男子高校生が3人で見に行くのがベストな映画だ。
言ってみれば、大槻ケンヂの『グミチョコレートパイン』に出てくる
主人公の男の子たち。ああいう子たちのための映画である。

マイケル・ベイの映画は、必要だ。
サエない人生を送っている男の子(僕は大人だが)にとって。









コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする