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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

彼の地に思いを馳せて

2014年10月26日 | 中東のことを考えたりして

ここらで、イスラム国について、

新聞やネット、専門家やジャーナリストの話を

聞いたりしたうえで、わかったことをまとめてみようかと。

 

1 イスラム国はサラフィー主義の若者たちで構成されているということ。

  サラフィー主義とは、イスラムの教えを厳格に守ろうとする考え方だ。

2 そうした若者たちが、アラブの春のあと、台頭。

  たとえばエジプトはアラブの春で、ムスリム同胞団が政権を取るが、

  そのあとすぐ、軍部がクーデターを起こして民主化に失敗している。

3 サラフィー主義の人たちが唱えているのは、反欧米と反民主主義。

  エジプトにしろ、シリアにしろ、民主化に失敗した自国に

  失望した人たちが、彼らを支持するようになったという。

4 アメリカの影響力の低下により、和平への希望が潰える。

  シリアではアサド政権が民主化運動を武力で弾圧したにもかかわらず、

  欧米も国連もほぼスルーしてしまったことで、

  絶望した人たちが、イスラム国を支持するように。

 

要は、アラブ諸国のほとんどは独裁国家であったため、

若者たちは民主化を求めて運動したのだが、弾圧されたり、

政権を取っても失敗したりして、うまくいかなかったことが原因のようだ。

そして欧米諸国、とくにアメリカがイラク戦争に疲弊しきっていて、

アフガニスタンからも撤退していることから、とにかく腰が引けていたとのこと。

 

だからイスラム国が台頭するのは、これまでの歴史があったためで、

その責任はアラブ諸国にも、欧米にもあるわけだ。

日本だってその責任から逃れるわけにはいかないだろう。

とにかく世界中の人たちがよってたかって、

あれこれしたせいで生まれたのがイスラム国ということらしい。

 

以上、いろいろ読んだり見たり、あるいは聞いたりして

わかってきたことというか。まだまだ知識不足なので、

どこか誤解があるのかもしれないけれど。おおむねこんな感じなのかなと。

 

 

 

 

 

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Imagine all the people

2014年10月11日 | 中東のことを考えたりして

イスラム国に入国しようとした大学生が、

「私戦予備」の容疑で逮捕されたという。

モニタの向こうにある「戦争」に憧れたのか。

戦争に参加することで「生きる意味」を見出そうとしたのか。

人を殺すかもしれないという想像力に欠けていると新聞にあった。

 

朝、「マッサン」を見たあと、民放のワイドショーに変えたら、

ちょうどそのニュースをやっていて、

とある大学教授が大学を管理する立場として、

新興宗教に惹かれる学生が増えていおり、

対策を練りたいという主旨の発言をしていた。

そうなんだ、学生を管理しているんだ。

あと、「新興宗教」ってイスラム教のこと?

突っ込みどころ満載の発言に、しばし悶えるのでした。

 

 

 

 

 

 

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10年の時を経て

2013年03月20日 | 中東のことを考えたりして
イラク戦争勃発から10年らしい。
もうそんなに経ったのか、と。
いまだに治安は不安定だが、
経済発展のきざしはあるそうな。

思い出すのが
ジャーナリストの綿井健陽さんが撮った
ドキュメンタリー映画『リトルバーズ』。
戦火に巻き込まれて命を落とすイラクの子供たちと
その家族を追いかけた希有なドキュメンタリーだった。
この映画に、米軍が落としたクラスター爆弾の破片が
右眼に突き刺さり、危うく失明しかけた女の子が映し出された。

今日、たまたま「報道ステーション」を見ていたら、
その女の子が出てきたのに驚いた。
綿井さんがイラク戦争10年ということで
現地レポートをしていたのだ。

女の子はびっくりするほど綺麗になっていたが、
いまだ破片は右の眼球の奥にあると言い、
米軍が来て何もいいことがなかったと語る。
彼女の名はハディール・カデム。
1991年生まれの21歳。綿井さんにはずっとこの女性を
撮り続けてほしいと思うのでした。


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ここは地の果て

2013年01月17日 | 中東のことを考えたりして
アルジェリアでの人質事件が予断を許さない。
人質が解放されたとか、殺害されたとか、
情報もいろいろで、何がどうなっているのやら。

疑問その1
アルジェリア軍はなぜいきなり攻撃を始めたのか。

NHKで上智大の教授が解説したところによると、
アルジェリアは国内でイスラム武装勢力との内戦が続き、
政府はいわゆるテロ行為には断固とした態度を取っている。
平和的解決という選択肢は無かったと。

疑問その2
犯人たちは本当にテロリストか。

テロという言葉の定義は難しいけれど、
アルジェリア政府、天然ガスプラントで人質になった外国人と
その母国にとっては、犯人たちはテロリストなのだろう。

疑問その3
そもそもフランスはなぜマリに介入したのか。

犯人たちが要求しているのは、
マリに軍事介入したフランス軍の撤退。
フランスが介入したのは、
この国の北部を制覇したイスラム勢力に対抗するためで、
隣国ニジェールのウランに依存している同国(フランスは原発大国、だ)が、
ウラン入手ルートにあるマリを安定させるためだと新聞に書かれていた。

疑問その4
今回、なぜフランスはアルジェリアに軍を送り込まないのか。

これも新聞からの情報。
マリもアルジェリアも、かつてはフランスの植民地だった。
経済的にも深く結びついているようで、
フランスは自国の利権を守るために、
アルジェリアに軍を送っても良さそうなものなのに。
だが、アルジェリアはフランスに対して
独立戦争をした経験から、対仏感情が悪いらしく、
フランスは軍を出すことをとどまった、と。








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もどかしさから道は開ける(はず)

2009年05月17日 | 中東のことを考えたりして
仕事場近くのカフェで開かれている、
パレスチナの写真展に行く。
被写体の多くは現地の子供たちだ。
いわゆるイスラエルとパレスチナの問題を考えずに、
子供たちの表情や姿を見るべきかな、と思ったりする。

撮影者のジャーナリストの方との交流会もあり、
パレスチナと日本をつなぐものは何だろうという話が中心となる。
無関心ではいられないと思うのだが、
それを人に強制できないもどかしさがあり、
これは社会的な問題に興味を持つ人たちや、
また実際に運動に関わっている人たちに共通の問題のように思える。

どうしたらいいんだろう、
と考え続けることからしか、道は開けないのだろう。





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引き気味だけど社会派で

2009年01月08日 | 中東のことを考えたりして
文京区のシビックホールにて、
ジャーナリスト広河隆一さんの『NAKBA』
アーカイヴ版の完成披露試写会に行く。

昨年公開された同名作品をもとに、
広河さんが長年撮りためてきた
イスラエルとパレスチナの写真や映像を、
実に30枚にわたるDVD-BOXにまとめた、
アーカイヴ版の完成を記念して行われた。

1時間ちょっとのダイジェスト版の上映のあと、
広河さんの挨拶があった。
ちょうど1年前、雑誌の取材でインタビューさせて
いただいたときの温和な感じとはうって変わって、
怒りに満ちた挨拶だった。

いわく、
ハマスがイスラエルに撃ち込んだロケット弾に対抗して、
圧倒的な軍事力をもって報復にあたる、この不公平感。
「戦争を起こした両人が悪い」「また負の連鎖が始まった」
という言説は、思考停止以外のなにものでもないこと。
対岸の火事、と思っている日本人にも責任があり、
自爆テロという意味合いの言葉が、
中東では、「カミカゼ」と呼ばれていること。
そもそもパレスチナのテロ行為は、
1972年のテルアビブ空港乱射事件に始まったと言われ、
それは日本赤軍の犯行によるものだ、ということ。

隣にすわっていた女性が
ものすごい拍手を熱心にしていたので、ちょっと引く。

それでも、
やっぱり無関心ではいられない。
仕事と生活に追われながらも。
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比べてはいけない

2009年01月06日 | 中東のことを考えたりして
ひたすら原稿書きの日々。
なんとか先が見えてきたかな、と。
来週の前半がひとつのヤマなので、
余裕をもって臨みたいところだ。

イスラエルのガザ攻撃が気になる。
経済危機の報道に右往左往するメディアには、
この中東の大惨事にもっと注意を向けてもらいたい。

戦争がないだけ、この国はまだいい。
でも比べるものでもないだろう。
派遣先をクビになって路頭に迷う人は、
戦争で家族を殺された人と比べて幸せではないか、
と言うのは簡単なのだが、
そういう人に限って、路頭に迷っているわけでもないし、
もちろん戦争で家族は殺されてなんか、いない。

上からものを言うことだけはしたくない、
と思いながら、つい偉そうなコトを口走ってしまいそうな
自分にツッコミを入れる今日この頃である。




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もっと早くお会いしたかった

2008年02月07日 | 中東のことを考えたりして
今日は広河隆一さんに取材。
広河さんといえば、パレスチナ問題やチェルノブイリ、
薬害エイズなどの問題に取り組んでいる筋金入りのジャーナリストであり、
特にパレスチナにかけては40年近くも取材を続けている。

「月刊DAYS JAPAN」の編集長でもあり、
僕がイスラエルとパレスチナの問題を教わったのは、
広河さんのレポートであり、写真だった。
報道写真家としても圧倒的なパワーがあり、
それでいて詩情あふれる写真を撮る人だ。

決して声高ではないのだが、
よどみのない語り口で、ジャーナリズムというものを
一から教わったような取材で、いやあ勉強になりました。
と、感謝感激の45分。
原稿を起こすのが楽しみである。こんな取材も珍しい。
カメラマンのTさんも、広河さんは憧れの存在だったらしく、
緊張した面もちではあったけど、楽しげにシャッターを押していた。

今回の取材は、
監督作品の『パレスチナ1948 NAKBA』の
公開に合わせたインタビューだった。
また機会があれば、ぜひ今度はじっくりとお話をうかがいたいと思う。



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雨と寺院

2007年07月04日 | 中東のことを考えたりして
鬱陶しい雨の中、今日は午後から東京ジャーミイで取材。
トルコ共和国がメインになって建てたモスクで、
国内のムスリム建築としては最大級。
前身の東京回教学院から数えると、実に70年近くの歴史を持つ。
今日はこの東京ジャーミイのイマーム(導師)さんにインタビュー。



日本人はどうも「宗教アレルギー」であり、
イスラム教と聞くだけで、自爆テロだ、ジハードだというイメージを
持ってしまう今日このごろ。
そうでなくとも日本人は、
あのサリン事件がものすごくトラウマになっているわけだし。

イスラムの教えってホントのところはどうなのか、
宗教を信じない日本人っていかがなものなのか。
そんな疑問を導師さんにぶつけてみる。
彼から返ってきた答えを、
自分なりに消化して原稿にするのが今回の仕事である。
答えは出るかな…出ないだろうな…。

夕方、大家さんのお通夜に行く。
1日のあいだにイスラムと日本の寺院に行くことになった。
そういう意味で、今日は少しだけおごそかな気分。
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イスラエルから遠く離れて

2006年10月08日 | 中東のことを考えたりして
今日はちょいと明治大学まで。

おこなわれていたのは、
「パレスチナ、レバノンで何が起き、どうなっていくか」
という、ジャーナリストの人たちの映像やスライドを交えながら、
ここ最近、イスラエル周辺で起きた出来事を報告するシンポジウムだ。

200人は入ろうかという大きな教室は、ほぼ満員。
テレビや新聞の報道に物足りなさを感じ、
実際のところ、中東で何が起こっているかを知りたい人たちが
一同に会した感じがした。

イスラエルの国民は、レバノンの被害者に無関心であること。
それが、社会情勢に無関心な日本国民の状況とよく似ていること。
日本でレバノン情勢のニュースが流れると、一気に視聴率が落ちること。
ハマスもヒズボラも武装し、自衛のためだと言いながら、
結局、ガザの人々もレバノンの人々も守れなかったこと。

ガザやレバノンの映像も流れ、息を呑んだ。
こうした報告会は貴重だし、
大手メディアでは絶対見られないものだと思う。

テレビは仕方ないかもしれない。
だってあれはCMを見せるための装置だからなあ。
ちゃんとした情報を得るためには、
それなりの手間といくばくかのお金を使って、
今日のようなイベントに参加するか、
本を買って読むとかしないといけない気がする。

あとは、自分が何をやるか、だ。
そして何ができるか、だ。
そんなコトを思いながら、帰途についた。
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