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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

混沌と欲望の先

2022年04月06日 | たまには音楽でも
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
「アンリミテッド・ラヴ」を聞く。
6年ぶりの新譜で、
そのあいだにギタリストが
ジョシュ・グリングホッファーから
ジョン・フルシアンテに戻ったりして、
ともあれ、本格始動となったのはめでたい。


なぜ自分はレッチリを聞くのだろうか。
それは、知らず知らずのうちに、
体を火照らせてくれるというか、
高揚感をもたらせてくれるからだ。

なので、寝る前は聞けない。
目が覚めてわけもわからず興奮して
眠れなくなってしまうわけで。
でも、今回は寝る前にCDをかけてみたら、
しみじみしながら聞き入ってしまったという。

もともとこのバンドが持っている
退廃的な感覚というか、メランコリックなところ。
歌詞を読むとそんな雰囲気が漂いまくる。
ジョン・フルシアンテの控え目で
哀しげなギターのせいなのか。
それともアンソニー・キーディスの
切ないボーカルが迫ってくるからなのか。

レッチリのアルバムっていつもそうだけど、
曲数が多く、今回はボーナストラックも合わせて18曲。
まあ、次のアルバムまで5年ぐらい空くんだろうから、
その間に、じっくり味わいたいと思います。
来日したらライブ行きたいな。
でも体(おもに腰)が弱いので、夏フェスはしんどい。
ドームでいいですドームで。よろしくです(←誰に?)。

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酔いどれの体たらく

2022年03月11日 | たまには音楽でも
膨大な数の音源があるニール・ヤング。
全ての曲を味わうなんて不可能だと
思いつつ、最近よく聞いているのが
「アメリカン・スターズン・バーズ」。


前半のカントリーロックの曲が
爽やかかつ穏やかで心地良い。
リンダ・ロンシュタットやニコレット・ラーソンの
コーラスがまた楽しい。
後半は打って変わって暑苦しいロックが続き、
「ウィル・トゥ・ラブ」みたいな
抒情的なバラードがあるかと思ったら、
「ライク・ア・ハリケーン」と「ホームグロウン」
の2大名曲で締めくくられるという。
聞いたあとはこれどんなアルバムだっけ、と。
呆気にとられてしまう。
アメリカの歴史や社会について考察するという
コンセプトがあったようで、そのあたりは
どうでもよくなったようないい加減さ。
でもそこがいい。1枚でいろんな味が楽しめるというか。
女性ファンを思い切り無くしそうな、
きったなく酔いどれた御大のジャケもいい。
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約束の地は此処に

2021年12月05日 | たまには音楽でも
ブルース・スプリングスティーン
&Eストリートバンド
「ノー・ニュークス・コンサート1979」を聞く。そして見る。
スリーマイル島の原発事故を受け、
反核を掲げるミュージシャン有志が
マディソン・スクエア・ガーデンで
開いた大規模コンサートのなかで、
伝説の誉れ高いスプリングスティーンのライブが、
CDとBDでパッケージ化。


このときスプリングスティーン29歳。
「明日から俺は30歳。だから自分を信じないようにする」
と叫びながら、ロックしてロールする。
家の小さなテレビモニタからでもこれだけ圧倒されるのだから、
当時、生で見たファンは悶絶したに違いない。

自分がボスをちゃんと聞いたのは
84年の「ボーン・イン・ザ・USA」からだから、
その5年前のライブということになる。
もしそのときリアルタイムで見ていたなあ、
と嘆いても始まらないのだけど、
ものすごいエネルギーをモニタから浴びるおっさんがここに。

見ていて、
ずっと佐野元春のことを考えていた。
元春がデビューしたのは、このライブの1年後。
当時の元春は、かなりボスのスタイルを
意識していたことがよくわかるというか。
ここで演奏される07 Jungle Landと
元春の「ロックンロールナイト」はまさに生き写し、
という感じがする。

つまり当時の自分は、
元春のスタイルと演奏、唱法に、
ロックンローラーとしての出で立ちに
ボスを通して見ていたということなのだろう。

ともあれ、01 Prove It All Nightから
02 Badlandsの流れはいきなり体温が上がるし、
おそらくこのときに初めて披露したであろう
04 The Riverの溢れるペシミズムとロマンチシズム。
終盤のロックンロールメドレーは
観客より前に、本人が失神しそうなほどのテンションだ。
なんとも凄まじい90分というか。
見たあとはどっと疲労感が。全篇見通すには
体力が必要です。弱っているときに見るのは厳禁ですよ。

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お祝い返しも済まないうちに

2021年10月31日 | たまには音楽でも
伊藤蘭@中野サンプラザ。

ライブ前の場内BGMは
キャロル・キング「君の友だち」とか、
フリートウッド・マック「リアノン」、
つまりスティーヴィ・ニックスが流れていて
元アイドルというよりは、
一人の女性シンガーであるという
立ち位置を示している意志が感じられた。

1 ICE ON FIRE
2 ひきしお
3 あなたのみかた
4 shalala♪ HAPPY BRRTHDAY
5 愛して恋してManhattan

medley
6 wink wink
7 ああ私ったら!
8 女なら

9 ヴィブラシオン
10 家路

セカンドアルバム「Beside You」からの楽曲でスタート。
昭和歌謡あり、ラテンあり、ロックンロールあり。
堂々としていながら、
可愛らしくてカッコいい歌いっぷり。
女性コーラスが二人で、的確にランちゃんをサポート。
ほのかにキャンディーズを
彷彿とさせるような編成で、期待は高まる。

11 危ない土曜日
12 その気にさせないで
13 ハートのエースが出てこない
14 夏が来た
15 アン・ドゥ・トロワ
16 哀愁のシンフォニー
17 悲しきためいき
18 やさしい悪魔
19 年下の男の子
20 暑中お見舞い申し上げます
21 微笑みがえし

自分は言うほどキャンディーズのファンではない。
かつて人気があったアイドルで、懐かしいから
たまたま見に来ているというスタンスのはずだった。

だが、そんなスタンスなど、
「11」のイントロが始まった途端、崩れ去ってしまった。
目から湯水のように液体が溢れてきたのだ。
心も体も枯れ果てたおっさんの
どこにそんな水分が残っていたんだ、
というぐらい号泣してしまったという。
ボーカルも振り付けも、ランちゃん完璧です。
特に「18」のパフォーマンスは、
キャンデイーズの、そしてランちゃんの最高傑作だと
あらためて思うわけで。

encore
22 春一番
23 恋するリボルバー
24 YOU DO YOU

アンコールはやっぱり「22」。
でもあたいは懐メロ歌手じゃないからね、
という意志を強く感じる
「23」と「24」で締めくくるという鮮やかさで、
平均年齢の高い観客の
数少ない水分を絞りとるランちゃんだったのです。
もう骨と皮しか残っていません。
やがてひとつの燃えるシルエットになっちまいました。


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愛という名の弾丸で

2021年10月30日 | たまには音楽でも
伊藤蘭 コンサートツアー2021
〜Beside you & fun fun Candies !〜
@中野サンプラザ に行く。

おい。ちょっと待たんかい。
自分はランではなくスーのファンではなかったか。
あれはいつだったか、
おっさん3人でキャンディーズの話をしたときに、
ラン好きのYとミキ推しのOを
酔いに任せて罵倒したのは自分ではなかったか。

だが、ランちゃんが41年振りに歌手活動を
再開したというではないか。
充実したオリジナルアルバムを出して、
キャンディーズの曲も歌うという
ツアーを敢行中とも聞いていた。
最近のシングル「恋するリボルバー」が
実に素晴らしくて感動していた。
そして、ツアーの最終日がサンプラザ公演だと聞き、
中野北口のサンモール商店街を歩いていたら、
BGMでキャンディーズの曲が流れているのを耳にしていた。

気がついたら、ネットでチケットを即買いし、
今日の今日までニヤけていた自分がいたのです。



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友を待つ

2021年09月13日 | たまには音楽でも
ティム・リース
「ザ・ローリング・ストーンズ・プロジェクト」を聞く。
ストーンズのツアーメンバーだった
サックスプレイヤーのティム・リースが、
ストーンズの曲をジャズでアレンジしたカバー集。
2005年に出ていたなんて知らなかった。
ピーター・バラカン先生のラジオで
チャーリー追悼でかかって衝撃を受け、
中古レコ屋をまわって3軒めで手に入れたという。


なんでもティム・リースがこのアルバムを作ろうと
チャーリーに相談したら、
キースとロニーが協力してくれることになり、
さらにはダリル・ジョーンズやリサ・フィッシャー、
バーナード・ファウラーといった
ストーンズお馴染みのサポートメンバーも参加。
おまけにシェリル・クロウとノラ・ジョーンズも加わるという。
つまりミック以外、ほぼメインのメンバーが参加という
なんとも豪華なカバーで、内容がまた素晴らしい。

白眉は「02 Honky Tonk Women」
チャーリーがドラムで、
サックスとオルガンのトリオ演奏。
こういうドラミングが好きなんだろうな、チャーリー。
追悼にふさわしい曲だと思う。

コメント (5)
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青年は荒野にたどり着き

2021年07月19日 | たまには音楽でも
ザ・ウォールフラワーズ「イグジット・ワウンズ」を聞く。
前作「グラッド・オール・オーバー」から9年振りの新作。
おお。傑作じゃないだろうか。
ディランの息子ジェイコブがやってるバンドだから、
永遠の青年バンドだと思いがちだけれど、
いつのまにか円熟味と貫禄たっぷりの
古臭いロックを聞かせてくれるようになった。
考えてみれば、このバンド、結成して30年だし、
ジェイコブも50歳過ぎだという。時の流れはすごい。


01 Maybe Your Heart's Not In It No More
から軽快で快調。たぶん君の心はもうここにはないんだろう、
と気怠くも力強いジェイコブのボーカルが気持ちいい。
この曲には女性コーラスが入っていて、
誰かと思ったら、シェルビー・リンという
カントリーロック系のシンガーで、彼女とは
05 Darlin' Hold On
でもジェイコブと極上のデュエットを聴かせてくれる。
彼らのセカンド「ブリンギング・ダウン・ザ・フォース」で
「ジョセフィーン」というバラードの名曲があったけど、その系譜かな。

ベストトラックは
06 Move The River
かなと。見渡す限り橋は見えないが、
俺は川を動かしても越えてみせる、
という意味合いの歌詞(たぶん)の前向きさに惹かれる。

輸入盤なのに「国内流通版」という謎の仕様。
帯はついているけれど、解説と対訳のライナーがないのがなんとも残念。
それで2,750 円(税込)はないでしょう。
輸入盤の新譜なら1,800円ぐらいじゃなきゃ(買ったけど)。
この手の洋楽ロックは、日本盤を出しても
コストがかかるだけで売れないんだろうか。まったくもお、
と貧乏なロックファンは嘆きつつ、聞くのでした。

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You take me higher

2021年06月11日 | たまには音楽でも
くるりライブの続き。

ギターロックなバンドだなあ、と思う。
迫力のある演奏に抒情的な歌詞を乗せて
観客の心と体をほわんと浮かせてくれる。

02 ばらの花
03 さよならリグレット
04 ハイウェイ

の並びは、情景がありありと
浮かび上がってくるお馴染みの曲たち。
04は「ジョゼ虎」の主題歌だったなあ、と。
切なくて淋しかったあの映画の場面を思い出したりする。

06 三日月
の名曲ぶりに感動しつつ、

このライブの白眉は

10 ハム食べたい

粘っこいブルースなロック。
「ももいろのハム食べたい」という歌詞が、なんとも官能的。

13 リバー
14 ロックンロール
15 東京

と続くのは、自分のような
ライトなファンでも文句なく楽しめるクライマックスで、
アンコールの2曲も素敵。

ガチガチのロックバンドでありながら、
ソフトに訴えてかけてくる楽曲と、

08 野球

など、ほとんどコミックソングかと
思えるほどのふざけっぷりも楽しい。真剣にふざけている感じもある。

座席はP列だったから前から15列目という良席で、
顔をしかめながらギターを鳴らす岸田と、
バンドを的確に支えている感のあるベースの佐藤。
ふたりのゆるいMCも楽しめたライブでした。

くるりのファンは、
タテ乗りのイケイケな感じではないので、
落ち着いて見られたけれど、みんな立たないでほしかった。
MCのときは座席にへたり込み
「ぶおお」と心の中で溜息をついていたtacoだったのです。

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僕らお互い弱虫すぎて

2021年06月10日 | たまには音楽でも
くるりライブツアー2021
@Zepp Hanedaに行く。
浜松町から東京モノレールで天空橋という
ファンタジックな名前の駅で降りたら、すぐそこが空港。
そうかモノレールじゃなくて、
くるりだけに品川から京成線の「赤い電車」で
来れば良かったと思ったのはあとの祭り。
ともあれ、くるりのライブは初参戦。



とりあえずセトリをば。

01 琥珀色の街、上海蟹の朝
02 ばらの花
03 さよならリグレット
04 ハイウェイ
05 鍋の中のつみれ
06 三日月
07 花の水鉄砲
08 野球
09 さっきの女の子
10 ハム食べたい
11 潮風のアリア
12 loveless
13 リバー
14 ロックンロール
15 東京
Encore
01 pray
02 奇跡

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俺を滅茶苦茶にしやがって

2021年05月29日 | たまには音楽でも
ルシンダ・ウィリアムズ
「RUNNIN' DOWN A DREAM」を聞く。
このジャケからわかるように、
トム・ペティの楽曲をルシンダ姐さんがカバーした
トリビュートアルバム。ゴリゴリの演奏とドスの効いたボーカル。
なんというカッコ良さ。天国のTPもきっと喜んでいることでしょう。


ドラムとギターとベースの音がしっかり鳴り、
そこにやさぐれた歌声が乗る。
冒頭の

01_REBELS

から快調、軽やかで生意気な反逆者の生き様が歌われる。

02_RUNNIN' DOWN A DREAM
05_I WON'T BACK DOWN
12_SOUTHERN ACCENTS

といったTPの代表曲も生き生きと。
ベストトラックは

04_LOUISIANA RAIN

かな。TP&HBの「破壊」に収録のカントリー。
カバーを聞いて、原曲の良さがわかる好例というか。

ルシンダ姐さんは
ロックダウン中に、TPだけでなく
ストーンズやディランのカバーを録音しまくったようで、
追ってリリースされるらしい。配信だけでなく
ちゃんとCDでも出してくださいね。
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