桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

記憶

2014-09-15 | Weblog
ひとの記憶は危うい。
俺は強盗殺人の犯人にでっち上げられる体験をして、その異常な体験は、なかなか忘れないし、今でも鮮やかに覚えていることが多い。警察の取り調べ、取調室での早瀬四郎、深澤武、富田直七の言動は忘れられるものではない。でも、記憶は月日の中で歪む。結構、自分に都合良く変わっていたりもする。
今、日本軍が太平洋戦争当時に行った蛮行に対して、「南京虐殺は無かった」とか、「アジア侵略は現地民に歓迎された」とかの妄言が渦巻いているが、これらも自分たちに都合の良い記憶や記録を拾い上げた「歪んだ記憶」の結果だろう。今、韓国ではアジア大会が始まったが、太平洋戦争後、初めて日本がアジア大会に参加したとき、日本選手団が開催国で、どのような扱いを受けたのか、桜井よし子は忘れたのだろうか。桜井よし子ほどの知性があれば、選手団に石が投げられ、勝利した選手は観衆の罵声や反発で表彰台にも上がれなかった。
桜井よし子は「私の調査した人は、みんな日本軍の占領を感謝している」とか言うが、歪んだ目で見、歪んだ耳で聞けば、そうなるのだろう。南京虐殺を否定する百田なども同じことだ。日本の中には、太平洋戦争後のアジア諸国の反発を示す映像もある。日本軍が「殺し尽くせ、奪い尽くせ、焼き尽くせ」の三光作戦をもって中国大陸で行った行為を示す映像もある。
黒を白と言い、月日に歪む事実を語る行為は、戦争で命を失った人々に対する、最大の侮辱だろうき、その死者たちの名誉を守るとして喧伝される世の中を見ると、本当に人間というのは危うい生き物だと思う。

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2 コメント

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検証について (柳田 豊)
2014-09-15 22:51:30
 記憶は確かに都合のいいもので、私が前に「三光作戦」の原本が、言われだしてから何十年経っても出てこない、と述べたのをお忘れになったようですね。本当にそんなものがあったとしたら、「日本語による」作戦名が記された記録が残っているはずですから。
 今のところ、中国の息がかかったところでしか言われない話で、検証せずに決め付けるのもまた問題です。


 南京大虐殺に関しては人口20万人の都市でどうやったら30万人も殺せるのか、誰も説明してくれません。
 そもそも、東京大空襲でB29を多数飛ばして、死者15万人です。そう簡単に万単位の死者を出せるものなのかという疑問も残ります。
  無論、戦争ですから、なんの狼藉もなかったことはないでしょう。国民党が南京を脱出する際に列車の乗客に銃を乱射して追い出し、自分たちは脱出したなどという話も残っています。そういう、国民党の狼藉まで日本軍のせいにされた可能性も相当ありそうで、証拠写真とされるものの中には日本軍というより国民党の軍装のものもあります。
 桜井さんは日本軍と国民党の軍装の違いくらいは説明できますか?説明できない人が南京大虐殺はあったとかなかったとかいうこと自体おかしいのですが。
 それこそ冤罪検察と同じでしょう。証拠を検分せずに伝聞と思い込みだけで裁いているのですから。

 

 戦争集結からほぼ70年、太平洋の広大な範囲に数十の国があるにもかかわらず、ここまでやかましく言い続けるのが中国と韓国だけなのがどういうことかをよく考えてください。
 その中国もチベットやウイグルなどの少数民族を迫害してるし、韓国はベトナムでの狼藉をなかったことにしている。慰安婦の強制連行は高校の歴史の教科書にも書かれているのに。
 つまり、人権尊重のためでないことは確かですね。尊重しているのなら、日本を批判する前に自分たちの行いを真っ先に直すでしょうから。
 

 その彼らが正しい歴史認識を持っているとはとても信じらせれませんし、彼らの歴史観に合わせたら日本が今忍するのも避けられないでしょうし、さらには台湾やベトナムやフィリピンなどの周辺国からの信用も失うでしょう。中国や韓国のご都合主義に泣かされてきた国々ですから。
 桜井さんの言動から察するに、中国や韓国の言う歴史を正しいと盲信しているようにも見受けられますが、いかがでしょうか。あまり検証しているようにも思えませんが。
 韓国でも、慰安婦の強制連行はなかった、と述べた歴史学者がいました。理由は私が述べたのと全く同じで、娘たちを強制連行されたら暴動になったはずだし、そんな軍隊に80万人もの朝鮮人が志願するわけがないからです。それなのにその歴史学者は殴る蹴るの暴行を受け、慰安婦たちから罵詈雑言を投げつけられたといいます。
 冷静で公正な歴史剣士用をする気などないということです。
 早い話、彼らは自分たちの都合に合わせて日本を悪役にしたいだけです。まともに取り合わない方がいいですよ。どうせ、ほとんどの連中は当時のことも知らないし、当時の文献を原文で読んでいるわけでもないのですから。

 日本は戦後69年戦争もしなければ、徴兵も慰安婦集めもしてないのだし、これからもしないとだけ言えばいいだけの話でしょう。そんな日本を台湾やベトナムやフィリピンは信用してくれるようになりました。
 そして、これらの国々は中国や韓国を信用していません。ベトナム戦争の時の記憶が生々しいのと、自分たちの勝手な歴史観に酔って、対日批判ばかりして暴走しているのを見て警戒しているからです。
 彼らは言います。「第二次大戦時は多大な被害を受けだが、今の日本とは何の問題もない。だが、今の中国と韓国は問題だ。日本を批判するのも、目をそらすつもりなのが見え見えだ」と。

 どうやら、中国や韓国の暴走が、第二次大戦中の日本に見えるらしいのです。
 彼らの暴走をなんとか止められないかと思うのですが、検察を改めるのに匹敵するくらい困難でしょう。いや、検察でも算数くらいは出来るだろうから、もっと困難かもしれません。
 彼らのご都合主義レベルは桜井さんの想像を絶するものかもしれません。私も初めて気づいたときは驚愕しました。

 でも、それができない限り、公正な歴史検証は夢のまた夢でしょう。
 公正な検証ができないということは、冤罪を作ることにつながるわけですが、そのあたりは矛盾を感じないのでしょうか。
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訂正 (柳田 豊)
2014-09-15 22:55:13
 一部、変換を間違えましたので訂正いたします。

 誤 日本が今忍するのも避けられないでしょうし

 正 日本が混乱するのも避けられないでしょうし

 どうも失礼しました。
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