桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

判決日

2020-12-16 | Weblog
俺の裁判も判決日が決まった。
6月25日。
年末に結審したのだから年度末には判決があるのかと予想していたが、半年先だから、かなり時間を取っての判断になる。
茨城県警と検察の控訴での主張は、何も新しいことはなかった。屁理屈とご都合主義の弁解ばかりだった。
裁判所が検察に「警察から検察に証拠が送致された月日を明らかにして欲しい」と求めたのに対して拒否した理由は、全く意味不明だった。
俺と杉山を有罪とする証拠にされた目撃者証言や他に犯人がいることを示す毛髪鑑定書などだが、それらの証拠は再審裁判で明らかになり、実は見たとは明言していなかったり、我々とは一致しない毛髪があることが解って無罪に繋がった。それなのに「警察から検察に送致された月日を明らかにすると証拠の中身を明らかにする、証拠の中身を明らかにすると、どのような捜査をするかが明らかになる、そうなると今後の犯罪者に捜査妨害や証拠隠滅を許す、従って送致日は教えられない」と言うのだ。
この弁解、理解出来る人はいるだろうか。
既に再審裁判で明らかになっている証拠なのに、どこをどう考えれば出る理屈なのか、俺には解らない。
こんな主張でも出世を考え、最高裁判所や法務省の鼻息を窺う裁判官ならば認めると考えているのだろが、裁判所を舐めているとしか思えない。
半年という時間を使っての判断に相応しい判決が出されるだろうと思うし、俺は完全勝利を確信している。
6月、期待しながら待つことにする。

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