桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

天皇実録

2014-09-09 | Weblog
昭和天皇の実録が公開された、とニュースになった。もちろん、総ての事実が公表される訳はなくて、新聞によって評価は違うが、目新しい事実はないようだ。平和を招いた天皇だとしたい勢力が権力を握っている日本だから、太平洋戦争当時はヒットラーと同列に評された存在であれば、隠さなければならない言動がある。
俺は、あの戦争を始めた当時、昭和天皇は日本を代表する理性的な存在だったと思っている。決して軍部に牛耳られてはいなかった。天皇という自分の地位を理解しながら、明確に自分の意志からの発言もしている。
その代表的な例が、終戦を具申した木戸に対する「もう一戦果を上げてから」と拒否した言葉だ。あの発言により、終戦は延びてしまい、東京は火の海になり、名古屋城は焼かれ、広島と長崎は原爆に破壊された。権力や御用マスコミが、いかに平和を招いた天皇だと評価しても、俺は認めない。今の天皇は好きだけど、昭和天皇は強かだった。好きになれないよなぁ。

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