俺は、歩いているときに、それは目的であることも考えるが、通る地区に住む人にも興味があるし、特に廃屋に惹かれる。
徳島から高知、愛媛と歩いて来て、改めて思うのは廃屋の多さだ。多分、遍路道は古道だし、不便な場所が多いから、若い人は出て行き、自然と人の住まない家が増えるのだろう。
草に飲まれた家、判るだろうか?
どんな人たちが住んで、どんな生活をしていたのだろうと考えると、厳粛な気持ちになる。
しかし、あっち見たり、こっち見たりしてる俺は、もし巡礼の装束でなければ挙動不審で追いかけられるかも知れないね。