桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

御殿場少年事件

2009-05-25 | Weblog
この事件が架空のでっち上げ事件であることは、前に書いた。一人の少女の嘘が、他の人の人生を狂わす。あってはならないし、考えられない展開なのだが、裁判は小説など、全く及びもつかない奇天烈で存在している。
最高裁判所で作り話が事実と認定され、少年たちは、明日下獄する。刑務所に入る。どんな思いがと考えると言葉が無い。
人は嘘を言う。だから裁判では証拠が必要なのであって、人の言葉よりも物的証拠によって判断すべきだと言われているのに、今の日本の裁判所では証拠よりも言葉が重要視されている。被告とされた者の無実を示す証拠ほど、無視され、曲解されて事実を歪めてしまうのだから、全く話にならない。
この実態をイヤというほどに知る俺は、ゆえに裁判員制度に期待するのだが、裁判員制度に反対する人たちは、この実態を知っているのだろうか。今の裁判所でいいと言う気持ちが俺には理解出来ない。
御殿場少年事件、必ず無実が証される日は来るが、明日刑務所へ行かされる人たちには、ただただ健康で頑張って欲しいと願っている。

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