桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

旗開き

2011-01-13 | Weblog
労働組合の新年会は旗開きと言う。新年の始まりを組合旗を開くと表現するようだ。社会に帰って来た当時、違和感を感じていたが、今では不思議のない言葉と感じるようになった。
布川事件の弁護団長が世田谷地区で弁護士事務所を開いている関係で、世田谷でも布川事件を支援して頂いているが、やっと勝利の日を報告出来て、本当に嬉しい気持ちだった。
その新年会で、旗開きの言葉に通じる話を聞いた。
日本は古来から勝鬨は、エィエィオーらしい。源平の時代から、その声を上げていたが、三井三池炭坑闘争のときに「新しい勝鬨はないか」との話になり、「団結、頑張ろう!」と言うことにしたらしい。
それから組合や労働者が集まるたび、勝鬨として「団結、頑張ろう!」と声を合わせるようになったらしいが、今や組合には無関係な自民党まで、この勝鬨を使うようになった。
自民党などは金持ちの代弁者集団だが、その人たちも労働者と同じ勝鬨を使うのは、これは進歩とは言えないにしても、いずれは我が時代になると感じる変化の一つだと思った。
真実は勝つ、正義は勝つ。そして真実と正義は、誰もが求めるものである限り、真実と正義を掲げて戦う者は勝つ。そう感じる夜でもあった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿