桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

今日の情景

2015-12-22 | Weblog
北綾瀬にある兄夫婦の府屋に寄り、守る会ニュース発送や事務局会議のために高田馬場の事務所へ向かった。
綾瀬には公園がある。そこを歩いて綾瀬駅に向かったが、途中にろう学校がある。手話で話す子供たちを、良く見るが、信号を渡るとき、左手で母親の怒り声。「先に行ってはダメ!と言ったでしょ!」赤い服を着た女の子を怒っている。
少しは聴こえるのか、信号を渡ったところから戻り、母親の前で声にならない声を上げていた。
そんなに怒らなくてもいいのに、と思いながら綾瀬駅に向かい、何度も振り返って歩くと、小さな子供は、本当に速足で歩いて来る。もうすぐ駅に着く交番辺りに、やはり聾唖らしい2組の親子がいて、後ろを振り返り、母親が娘に手話で何かを言った。すると、振り向いた娘は奇声を上げて、跳び跳ねるように走り出した。
あの信号で怒られた子供は、どうやら先に行った友達を追っていた速足だったようだ。
二人が手を取り合ってワアワア言ってる姿をみて、何だか涙が出てしまったなぁ。

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