桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

もんじゅ

2014-04-24 | Weblog
「もんじゅ」は言わずと知れた夢の原子炉、高速増殖炉の名前だ。
各地の原発から出る廃棄物のプルトニウムを使った燃料を使用すると、そこから新しいプルトニウムが生まれて増えると言う優れた原子炉が「もんじゅ」だとして、これまでに1兆円を超す税金が使われた。
ところがギッチョンちょん!夢は夢でしかなくてトラブル続出。この20年で動いたのは250日しかないと言う。
普通の感覚ならば「もんじゅ」は欠陥製品、無理だと断念するところだろうが、そうはならないのが、世界に名だたる官僚国家日本の素晴らしいところだ。さすがに「増殖炉」としての再生は不可能と諦めたらしいが、次は「原発核廃棄物を減害させるために使う」として存在を決めた。
日本にある原発から出る廃棄物の総てを「人間に害が少なくなる」処理をするために、今の実験炉よりも、更に大きな実用炉を何基も作る計画らしい。今の小さな実験炉でさえ満足に動かないのに、どう動かすと言うのか知らないが、もっと大金を注ぎ込むと言う。
このハッつぁん、クマさんの夢話にもならない「もんじゅ」には、職員が3770人いて、年間予算は1850億円。もちろん多くの天下りがいる。
官僚は素晴らしい。こんな架空話を作り、金を注ぎ込んで自分たちの懐を温め、生きて行ける。「机上の空論」とさえ指摘される「もんじゅ」計画を、もし我々国民が行えば詐欺罪で臭い飯だろう。この詐欺計画を自民党・公明党内閣は「エネルギー基本計画」として承認したのだから、政治家連中も一緒に詐欺罪で刑務所にぶち込みたいと思ってしまうけど、そう思うのは、俺だけだろうか。

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