桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

仙台高裁

2017-08-29 | Weblog
50年前の昨日、布川事件と呼ばれることになる事件が起きた。
まだ20歳だった俺は、一体何だったのか、夢も希望も持たず、ただ混濁の中で時を重ねていた。そして、自らの生き方が冤罪を招く原因となり、29年の獄中生活を過ごすことになった。
あれからの俺に重なる歳月を過ごす映画仲間は、あちらこちらも存在するが、昨日、たまたま北陵クリニック事件の裁判所要請があったことから、俺もいばらから参加した。
今、仙台高裁で再審請求の審理をする法廷には、布川事件の再審請求に係わった裁判官が2名いる。
北陵クリニック事件は、犯罪そのものが存在しない冤罪だ。最新鋭医療を売り物にして東北大医学部や仙台市が作った北陵クリニック病院は、その最新鋭医療技術が失敗に終わり、終末期患者を受け入れる病院になり、経営も火の車になった。
終末期患者が多くなれば死者も増えて当然だが、その死者を筋弛緩剤投与殺人にしたのは医療に無知で、何でも疑う警察だ。
守大助さん犯人とする証拠は、全く無い。いや、検察が隠している筋弛緩剤アンプルなどの証拠品を1つでも提出のならば、たちまちでっち上げ事件であることが判るだろう。筋弛緩剤など、使われていないのだから、使ったとされる筋弛緩剤アンプルは無いからだ。
余りにも捏造が大きくなると、裁判官は見抜けない。狭山事件と同じだ。布川事件で正しい判断をした裁判官に誤って欲しくないと、昨日の記念日に要請をして来たが、年度内に決定を下すと語ったらしい裁判官。
まだまだ俺たちは声を上げるしかない。闘うしかない。

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