桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

つまらない話

2021-05-04 | Weblog
昨夜は杉山の夢を見た。杉山と、誰か弁護団の先生が一緒にいたが、杉山は「俺は金を儲けるために株をやっていた。金は大事だから、ぜひショウジもやれ」と言うような夢だった。俺は金儲けには縁がないし、無理だなあ、杉山は凄いなぁと思って話を聞いていた夢は、どんな想いが見させた夢だったろうか。あれは30年ほど前だったろうか、まだ千葉刑務所にいたときだが、母の夢を見た。
もう詳しくは覚えていないが、母に会って「生きていたの❗️どこにいたの❓️」と聞いたら「シベリア」だと言った。
「これからどこへ行くのか」と聞いたら、あの世とか、天国みたいなところへ行くとか答えて「ショウジも一緒に行くか‼️」と誘って来た。俺は、即座に、まだやることがあるのでいかないと返事したらば、母は、アッサリと、そうかと言って消えて行った夢だった。
今でも覚えているが、あの夢以来、ほとんど母が夢に出て来ることはない。
あの夢も、どんな想いが見させたのだろうか。
俺は、あの世も天国も信じていない。起きていても幻を見る脳だ。その脳が産まれて生きる多難と死ぬ苦悩を逃れるために作り出したのが、あの世と天国だと思っている。それに、あの世があると思っていて無いとガッカリだけど、無いと思っていて有ればラッキーだ。
まだ暫くは確認出来ないが、どっちだろう。
つまらない話だけどね。

アスベスト絵伝

2021-05-04 | Weblog
岸和田に住む友人で絵手紙作家の中村千恵子さんが、救援会としてですご夫妻で支援した泉南地区のアスベスト被害訴訟の闘いを記録した絵手紙を本にして発刊した。
この2月だったか、中村家を訪問したときにゲラ段階での見本的な物を見せて貰ったが、我が家にも完成本が寄贈として届いた。
千恵ちゃんの絵手紙は温かい。人柄を表すほのぼのとした明るさのある絵手紙で表現された泉南アスベストの闘いは、その中にあったろう沢山の悲しみや怒り、苦しみや涙の歴史を穏やかに包みながら鮮やかに切り取って、その場面、場面を伝える。
泉南アスベスト問題は戦前からのもので、何時の世も日本では国民の命の犠牲の上に繁栄がある。そして国家は国民の犠牲に無慈悲な対応しかしない。
泉南アスベスト被害と向き合って闘った人々の想いと歴史が、このような絵手紙の形で残されたことは、今後の闘いの教訓ともなることだろう。
ぜひ沢山の皆さんに見て欲しい、知って欲しいものだ。

大坪弘道氏の弁護士登録に

2021-05-04 | Weblog
村木厚子さんを冤罪で苦しめた責任は、前田検事だけにあるのでもなければ、その上司であった佐賀次席や大坪特捜部長だけの責任ではない。
事実、前田さんが村木さんのフロッピーを改ざんして逮捕され、佐賀さんや大坪さんが責任を背負わされた後も、検察は村木さんを有罪だと主張した。
前田さんや佐賀・大坪両氏は証拠を改ざんしたことの責任を問われたに過ぎない。
その後、検察は何も変わってはいないことを思うと、あの郵政不正事件は何だったのかと思うし、検察の理念だとかの空念仏を公表してポーズだけをしめした検察の性懲りのなさに呆れるばかりだ。
大坪さんが弁護士登録を認められたのは、別に良かったも悪くかったもないが、大坪さんに言いたいことはある。
大坪さんには、もっと反省して決着させるべき罪があるということだ。
言わずと知れた検察の裏金問題だ。
三井環さんが検察の裏金問題を暴露しようとしたとき、三井さんはヤクザと繋がった悪徳検事として逮捕されたのだが、その悪徳検事だとの証言をしたヤクザの自白調書を作成したのが、他ならぬ大坪検事だった。
今も三井環さんは冤罪の訴えて再審を行おうとしているが、巨大な権力である検察を相手にする弁護士は、そう多くないし、三井さん自身が望む弁護士が見つからないで苦慮している。
大坪さんは、あの調書がデタラメであることを認識しているはずだが、この検察の裏金に絡む嘘の調書問題には頬被りして弁護士稼業をするのだろうか。
大坪さんが三井さんの再審請求弁護人になるのは、どうだろうか。
そして真面目に検察官をやりたいと願う後輩検察官を守り、育てるために、大坪さんには検察を腐らせている裏金問題を精算する役目を背負って欲しいと思うが、ダメだろうか。
まあ検察の汚濁に塗れた大坪さんのことだ、今さら検察の不正などを告発する気もないだろうが、俺は見逃さない。もし、どこか公式の場でお会いする機会があったならば手加減なく問い質すつもりでいる。
楽しみにしてますよ。