桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

警察番組

2015-04-01 | Weblog
先月、テレビ各局が、揃って「警察24時何とか」という番組を放送した。
恐いモノ見たさがあるせいか、こうした警察特番は人気があって視聴率も高いようだ。
テレビで流される警察の様子は、決して、ありのままではない。取材カメラを意識した、繕った姿だが、冤罪を作ったり、国民を監視対象として行っている不法行為を知らない国民は、その仮の姿に正義と真実の幻を見て喜んでいるのだろう。そして、テレビ各局は、警察特番の視聴率に釣られて、嘘とまやかしの警察を「正義の存分」とした錯覚を、社会に振り撒いているのだ。
俺は気骨あるジャーナリストを、何人も知っているが、テレビや新聞の大マスコミこそ、この社会に幻想を作り、司法悪を生み出す元凶かも知れないと、この頃は思えて仕方ない。