桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

袴田事件

2013-11-19 | Weblog

 袴田巌さんの無実を示す証拠が、また検察が隠している証拠の中から出て来たと報道された。

 新しい証拠ではない。事件当時に集めた証拠の中に「火事騒ぎになったとき、袴田さんは俺たちの後ろから付いて来た」と証言していた人がいたと言うことは、袴田さんが放火して逃げた犯人ではないと、警察は判っていたことになる。こういう証拠調書があるのだから、もちろん、検察も判っていたはずだ。

ところが、今も袴田巌さんは「死刑囚」として東京拘置所にいる。

なぜだ!

警察が捜査して集めた証拠の総てを検察が独り占めしてしまい、どのような証拠があるのかさえ、被告にされた人や弁護士は判らない、こんなことがなぜ、長く日本では許されてきたのか、俺には、全く理解できない。

日本国民は、これで良いと思うのだろうか。

俺は違うと思う。国民は知らないだけだし、正義のために闘うのが検察庁と思い込んでいるだけだと思う。実態を認識すれば変わる。

検察庁が犯罪者集団と言うおれの言葉が真実であることは、この袴田事件での報道も示しているが、各地の再審事件などで、今の無実を示す証拠の数々を隠し続けている検察官と言う連中を、何時か犯罪者として裁いた井のが、俺の闘う望みだし、願いだ。

検察庁にいるだろう、「こんな検察であることは恥ずかしい」と思う検察官、あなたたちは、この実態を許しておいていいのか。どうか、志を汚さないでいて欲しい、せめてあなたの扱う事件で正義を守る志を貫いて欲しい。