桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

怖い話

2013-09-22 | Weblog

今日の新聞に「52年前の米上空。水爆誤落下、あわや爆発」と言う記事があった。

2発の水素爆弾がノースカロライナ州ゴールズロボ上空で落下した事故で「起爆を防ぐ4つの安全装置のうち、3つが作動せず、「最後の低電圧の単純な」装置が作動して起爆を逃れていたらしい。

いやあ、危機一髪だったねえ。

もし、これが爆発していたらば、その後の世界情勢はどうだったろうか。

広島に落とされた原子爆弾の260倍の威力だったらしいから、ワシントンやニューヨークにも死の灰は降り、数百万人の命が危険にさらされたという。きっと米国では反原爆の運動が起きて、今とは違った世界になっていたのではないだろうか。

どんなに原子爆弾や水素爆弾が悲惨な被害をもたらすか、アメリカ人に認識させる絶好の機会だったかもしれないなんて思うと、不謹慎だけど、50年から68年迄の間には700件もの「重大な事故」があったというから、そのうち再び事故が起こるかも知れないよね、怖いなあ。

 


匿名主義じゃないよ、俺は

2013-09-22 | Weblog

裁判では匿名が、ある意味、徹底され、ほとんど実名を出さないことになっている。

俺の国賠裁判でも、過去に誤りを犯した警察官と検察官、裁判官の名前さえ、一部しか出さない。、

こんなのおかしい。死んでしまった警察官の早瀬四郎や渡辺忠治、検事の吉田賢治や裁判官の花岡学など、責任はどうなる。死んでも免責にはならないだろう。

俺は、どこでも実名主義だ。

福井女子中学事件では、冤罪作りに関わった横山など、ほとんどが生きているが、もちろん学習会でも匿名だった。横山の証言を教唆された人たちも含めて、YとかM雄とかA美だとか、さっぱり判らない。でも、以前、前川さんから横山の名前だけは聞いていた。だもの、俺は実名だよね。

今では暴力団から足を洗い、市民として生きているらしい横山を思うと、俺は、俺たちを「目撃した」と語り、何も罪を感じないで生きている渡辺昭一を感じて匿名にする気にはなれないよねえ。


福井女子中殺し事件

2013-09-22 | Weblog
20日は、福井女子中殺し事件の学習会だった。
布川事件の事務局長だった山本先生が福井の弁護団に加わったことから、先生に講師をして頂いて、改めて東京で真相を学ぼうとなった。
そうだと判ってはいたが、福井事件は、呆れ果てる事件だ。
前川さんが犯人にされたのは、覚醒剤事件で逮捕されていた横山という暴力団員の「証言」によるのだが、その証言を支える証人によって有罪にされた。
しかし、この横山という暴力団員の証言は、普通に考えれば偽証が明らかなのだ。
この横山、始めは留置場から「犯人を知らないか」と、手紙を書いたのだが、次は、前川さんの名前を出して「良く思い出してくれ」と書き、その次は「前川に違いない」と言い出すのだ。しかも、「俺の証言で犯人逮捕となれば、俺の刑期が減刑される」とまで書いている。
この横山の女や手下が、警察の強引な調べに「見た」と言ったことで有罪になる訳だが、なんと横山は取調室にも入り、証言を求めらる人に「俺の顔をたてろ」などと言ってもいる。
学習会では、横山の証言の数々が示されたが、変転する証言を追及され、「嘘を言った」と、自認してもいて、まともな人間ならば有罪の証拠になど、使えないのに、裁判官は、これを信じてしまう。
福井事件は、今、最高裁だが、何としても高裁の判断を覆して無罪とすべき事件だと、再確認した。
しかし、裁判官ってのは、責任の重さに堪えない人物が多すぎるよ。

シャラップ大使の退場

2013-09-22 | Weblog

上田人権人道大使が辞任した。

一刻も早く辞めさせるべきと思っていたが、ようやく外務省が判断したらしい。

当然だよね。

俺たちが、その人格未熟を笑ったらば、訳の判らない奴が「人間性を見た」とか書き込んでいたが、もし誰もシャラップの事実を語らなければ、きっと上田秀明は、今も人権人道大使として大きな顔をしていたに違いない。

声を上げ、事実語ることこそ、社会を変える力だ。