桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

検証

2012-10-22 | Weblog
パソコン乗っ取り事件で嘘の自白をした人対して警察は詫びを入れた。そして、なぜ犯人として起訴に至る過ちを犯したのかの検証をするらしい。
「犯人と思える自白をした」点が問題だと書く新聞もあったが、正に、そこが警察の取り調べが持つ問題点なのだ。逮捕した事実を以て、警察は被疑者を百パーセント犯人として取り扱う。「自白しろ!」とひたすら責める。その責め苦に、心ならずも「自白」をしてしまうと、あとは簡単だ。犯人だと思う取調官は、自分の知る事実を「犯人」に語らせる誘導をしてしまい、一件落着で真犯人が出来上がる。
日本中、どこの警察でも行われて来た、この取り調べは長く冤罪を作り続けてきたが、ようやく事実が明るみに出て来た。
果たして、日本の伝統的な取り調べが冤罪を作る原因だと、正しく検証出来るかねえ。
ミモノデス。