桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

何を見て、何を信じるか

2011-05-01 | Weblog
俺の取材を受けた雑誌に「マスコミ市民」と言う月刊誌がある。
取材後、寄贈されて届くが、5月号は、今度の大震災、原発やメディア問題が書かれている。
テレビなどが原発を推進させて来た御用科学者を使い、楽観論を振り撒いていたことが、冒頭の対談で語られている。ぜひ、皆さんもお読み頂きたい。
俺が、今、知らせたいのは「編集手帳」だ。
編集人の石塚氏が思いを書く末尾だが、氏は、こう書く。
「震災後、とても気になることが二つある。一つは「計画停電」である。-略-2003年の夏には定期検査の虚偽記載が発覚したスキャンダルで、福島第1・第2、柏崎・刈羽の東電管内の全17基の原発はすべてストップしたが、停電はなかった。それなのに今回は、夏の時期まで視野に入れての「計画停電」である。多くの火力発電が止まっているとはいえ、その復旧にはさほどの時間を要しない。夏まで見越しての「計画停電」プロパガンダには合点がいかない。「原発止めてもいいんですか?不便な生活が待っていますよ!」という陰湿なメッセージではないか。電気と電波の超無駄遣いである深夜の低俗番組こそ止めるべきだ」とある。卓見だろう。
この編集後記を読むだけで紙面が理解出来だろうが、鋭い社会批判は読む価値がある。
以前、俺も原発がなくなったからと言って、直ちに電力不足にはならない、そう案じることはないはずと書いたが、2003年のことは認識になかった。
嘘を発表して原発の危険性を隠す東京電力だから、まあ嘘を言うのは慣れているのだろが、電力不足の嘘はマスコミまでが連携してるのだから始末が悪い。
事の本質、真実を見抜く目を磨かないと、この日本では騙されるね、日本を支配する人たちに。
この大震災から何かを得て、これからの生き方を変える人が増えて欲しいものだ。

やっと

2011-05-01 | Weblog
このところ、体調の不良が続いた。
俺は無鉄砲なところがあって、思い立ったらば、即行動する。行動したらば、また年を忘れて全力でやってしまう。
多分、今の不調は、色々なものが重なったせいだと思うが、喉の痛みを中心に風邪症状のような状態が続いた。激しい喉の痛みは、唾を飲み下すたびに刺されるようで、まあ、その日ごとに調子の波があって、毎日が同じではなかったが、かなり辛かった。
でも、今朝、起きたらば、その喉の痛みが消えていた。夕方になっても変化はなくて、唾を飲んでも痛みを感じなくてスッキリした。
どこかに痛みがあるのは辛いもので、このところ寝不足もあったが、きっと今夜はぐっすりと眠れることだろう。

鬼平犯科帳

2011-05-01 | Weblog
刑務所でテレビを見始めたとき、沢山の時代劇を見た。「この紋所が見えないか!」で一件落着の水戸黄門。「長七郎旅日記」などと言うのもあった。どれもが勧善懲悪、単純で同じストーリーを見せられるようだから、俺は時代劇は好きになれなかった。でも、鬼平犯科帳は違った。人情機微に溢れ、人間の心の襞に染み込むように社会を描き、人の生き方を描く物語は、何時も味わい深く見たものだった。特に、俺は詰まらない盗みなどをした過去を持っていたから、そして、その過去を消し去りたい痛みとして後悔していたから、火付け盗賊改方長官、長谷川平蔵が犯罪者に恩情ある裁きをするストーリーなどは、まるで我が身に受けた赦しのように感じて感動の涙を流したりしたものだ。
社会に帰った後も、全く時代劇を見ない俺だが、鬼平犯科帳だけは楽しみだった。作者が亡くなって作品も絶えたことから番組も終了して残念だったが、BSやCSを見られるようになり、今、そこで再放映を見るのが楽しみだ。
今日もテレビの前で座り続けているが、もちろん鬼平犯科帳スペシャル。きっと連れ合いは呆れているだろうが。

余震

2011-05-01 | Weblog
昨日から、かなり体感の強い地震が続く。まあマグニチュード4クラスだから大したことはなくて、あれ?地震だなって感じだ。
一時期は地震に対して、自分で思う以上に敏感になっていたが、昨日、今度の大震災からの震源地マップを見て安心した部分がある。マグニチュード9からの余震の大きさが案じられているけども、震源地マップを見たらば、大きな余震は充分に起きている。もちろん、世界4位の大震災だから、その余震規模に注意は必要だが、必要以上に恐れることはない。
そんなことを思った朝だった。

陶炎祭

2011-05-01 | Weblog


毎年、ゴールデンウィークには、笠間市で笠間焼の店が集まった催しがある。
陶炎祭、ひまつりと命名されているが、陶器店が並んで食べ物の店も並んで、かなりの人が集まる。
その群衆の中に、何時も加わっている我々夫婦で、今年も、昨日、行って来た。先の地震で壊れてしまった焼酎グラスを買いに行ったが、いきなり相馬焼の店に行き当たっつしまった。福島県浪江町から来たとあれば、買わない手はない。熱さ、冷たさが保持されるらしい二重構造のビール用を買った。
例年通りの人混みを歩きながら、災害を通り抜けて復興して行く力みたいのを感じた。早く復興だけに専念出来る原発の終息を願いたいね。