桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

やる?

2010-11-01 | Weblog
中国は歴史的に中国の領土でなかった尖閣諸島を中国領土だと言う。
ロシアは、第二次大戦で日本から奪った北方領土をロシアの物だと言う。
どっちの国も困ったものだ。
中国の主張には一片の道理も真実もない。尖閣諸島が中国領土であった事実は、どこにもない。こんな主張はバカげてる。資源欲しさに領土主張をする、強盗的主張でしかない。
ロシアには、少しは言い分があるだろう。第二次大戦後、日本は北方領土の主権を放棄するポツダム宣言を認めた。だから、北方領土はロシアの物だと言うのだろうが、それは間違っている。武力による領土侵犯は認めないのが近代の原則だ、国後島に付いては、少し異論があるようだが、ザ・クリルアイランド(歯舞諸島)は、ロシアとの間で条約を結んで南国後島と交換した結果、日本の領土になったのだ。だから、ザ・クリルアイランドは日本の領土だ。
ロシアに中国、どっちも社会主義、共産主義を名乗る国家だが、本質は独裁国家。社会主義風、共産主義風国家でしかない。天皇に似た人物が国を治めて、どこにも民衆の意見を聞き入れる体制にはない。
日本は、一応は民主主義国家だ。道理と真理を基に国を動かす国家だ。風国家とは違い、あくまでも道理と真理によって主権と主張を貫くしかないが、中国とロシアの強盗的な言動を前に、どうすれは良いのか。
何があっても主張すべきは主張し、あくまでも道理と真理を以て解決するしかないのだ。そんなことは判りきっているが、あれこれを言い、過激に語る人は、どうすると言うのか。やる?戦って奪い返す?

上手くいった!

2010-11-01 | Weblog
俺の兄は、若いころから好き勝手に生きて来た。本当に好き勝手としか言いようがなくて、いちいち書けないくらいにエピソードはあるが、まあ色々とあって昨年、結婚した。
結婚相手に、何度も「本当に良いのか!」と聞いたが、良いと言うことで一緒になった。その相手、ユキちゃんは北海道生まれ。何度も兄の家を訪ねて話してもいるが、かなり料理は上手い。カレーは絶品と言えるかも知れない。
今日、帰りの遅いと言う連れ合いから「カレーを作っておいて」と要請があった。ユキちゃんから聞いたカレーの作り方を参考にして、俺なりにチャレンジした。
やったね!上手くいった。まろやか、コク、今までで最高だ。
カレー店、出来るかもね。

休日

2010-11-01 | Weblog
今日は予定のない1日。今月は予定が多くて、今日を入れて6日、いや、今日、予定が入ったから5日間の休み。あっちこっちと移動もするし、休みの日は寝ていようと思ったが、なかなか思うようには行かない。何もしないで寝る日、たまには必要なんだけど。

三方一両損

2010-11-01 | Weblog
俺の好きな落語に、そんな落ちになる裁判の噺がある。落とした人が一両、拾った人も一両、裁いた奉行も一両、それぞれ損をして丸く納まる噺だ。
今日の朝日社説は、「検察不祥事」として書いているが、検察も裁判所も弁護士も悪いとあり、まるで三方一両損の落語噺のようだ。
検察不祥事は検察庁の起こした事件と問題だ。余りにも検察の言いなりになる裁判所ゆえに検察が暴走した部分はあるだろうけども、しかし、本質を忘れては困る。検察庁にある思想的、組織的な欠陥が引き起こした事件なのだ。
犯罪捜査にあたっての検察の姿勢と裁判に臨んであるべき検察の姿勢は、社会正義の実現であり、真実の体現なのだということを、今の検察庁は忘れて去っている。
それによって作られたのが、今度の証拠改ざん事件だろう。ならば、批判の柱は検察だ。この検察庁の欠陥を、どうして改革させ得るかしかあるまい。しかるに、検察を許して来た裁判所も悪い。更に弁護士も悪いと書かれては、出来の悪い落語を聴かされるよりも後味が悪い。
検察庁は反省してはいない。組織的に問題がないと思っている。だから、無実の証拠が隠され、現れて再審になった布川事件でも有罪論告をしようとしている。
大阪地検特捜部の前田検事が行った証拠改ざんは悪い。当たり前だ。無実の人を犯人にでっち上げる行為は犯罪、検察にあるまじき行為なのは子供にも判る。では、犯人とされた者の無実を示す証拠を隠すことは悪くはないのか!
芦別事件、白鳥事件、松川事件、松山事件、過去に冤罪と言われた事件は、総て検察が無実の証拠を隠して来た冤罪だ。決して昔だけの話ではなくて、布川事件でも隠して来た。今、最高検は「捜査メモは廃棄しろ」と指示を出して、今後も自分たちが決めた筋書に合わない証拠は隠し、消し去ろうとしているのだ。
この本質を書かない社説など、気の抜けた炭酸飲料と同じだろう。こんな迫力のない社説を書いているからこそ、検察庁は反省しない、新聞社も悪い、と俺は思う朝だった。