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普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

逃げられない「家庭内暴力・あるいは虐待」について

2005-08-01 19:44:24 | ひとりごと。
一般的に、家庭内暴力というと、「夫」→「妻」「子」→「親」というイメージがある。
「親」→「子」だと、「虐待。」

それじゃ、「兄」→「弟」への暴力は、何と呼ぶべきか
やはり、家庭内での暴力、で、家庭内暴力、であろう。
あるいは、弱いもの・・弟への暴力ということで、「虐待」になるのか。

ともかく、家庭内暴力と虐待の怖いところは、まず「逃げられない。」この一点と
次に「周りが入っていけない。」ことの二つ、ではないか。


今日、その「兄」→「弟」への暴力現場に遭遇した。
以下、記述します。


・・・うちの近所を娘たちと歩いてたら、
団地の植え込みの影で怒鳴り声がして、高校生ぐらいの男の子が
さーっと走っていく姿があって、よくみたら、青い服を着た
男の子が、その場所でうずくまって、おなかを抱えるようにして泣いている。

それもただの泣き方じゃなくて、ほんとに様子がおかしい。
ほっとけなかったので、近づいてみたら中学生ぐらいの子で、
手足に傷がいっぱいついていて、腫れて、血が滲んでいる。
おなかを蹴られたかしたのか、息もできない感じ。
ひたすら、「こわい、こわい」と言いながらしゃくりあげている。

通り魔とかだったら大変だと思って、
「どうしたの?」と聞くと、泣きながら、
「・・・こわいよー、こわいよー・・・」と言うんです。
「誰にやられたの?知らない人?」と聞くと、
「おにいちゃん。」と言う。お兄ちゃん、て、自分のお兄ちゃん?
とまた聞くと、うなずく。それで、「もう、いやだよー」と言って、
ずっと泣いている。普通の兄弟げんかって感じではない!
何か、もうおびえてしまって、足腰がくがくしてふるえている。
立てないんです。中学生の男の子がこんなになってしまうなんて・・・
日常的に殴ったり蹴られたりの暴力を受けている感じがした。

それで、「いつもやられてるの?」と聞くと、うなずく。
やはり・・・。「毎日帰る場所」が、「自分が傷つく場所」って、辛すぎる。

中学の名前と、何年何組で、団地の27号棟に住んでいる、
とまでは教えてくれたんだけど、名前を聞いたら
「教えられません。」ときっぱり。知らない人には名乗らないこと、
と学校からでも言われたのだと思う。

おうちまで送ってあげようか、というと首を振る。
お母さんは、と聞くと、また首を振る。おうちは、誰もいないらしい。
服も、あちこち芝生がついたりして、ぼろぼろな感じ。

兄弟ということであれば、通り魔とかではないし、
どうすることもできない。

なんとか、ふらつきながらも立ち上がって、泣きながら去っていった少年
振り向くと、ガードレールに寄りかかって、まだ泣いていた。

私も、娘を歯医者に連れて行く予定があったので帰ってきたけれど、
家についてから、市役所の児童相談課とかってところに電話した。
それで、一部始終を話しました。担当の人は、話を聞いたうえで
有難うございました、対処しますので、と言ってくれたけど
何をどう対処するのかはわからない。

でも、ほっといたらあの子おかしくなっちゃうよ。
繰り返すけれど、「家庭内暴力」って、逃げられないからね。
中学1年じゃ、DBシェルター(暴力夫から逃げた妻をかくまってくれるところ)なんかも利用できるわけないし。
「うちのことだから」とつっぱねられたら、誰も助けられないし。
警察は民事不介入だからこういうときは何もしてくれないらしい。

以前、ずっとお兄さんにいじめられて、暴力を受けてた弟がお兄さんを
殺してしまった事件があったじゃない それをふっと思い出した。

親は知ってるんだろうか。知らないか知らないふりしてるか
たぶん、「無関心」なんだろうと感じた。
自分の息子二人が、今どうなのか、兄と弟という立場でどうなのか。
弟がここまでになってしまっているのを、わかってはいないのだろうな。

あの子、どうしただろう。心配だけど・・・何もできない。


なんだか、暗くなってしまったけど、こういうことに周りの大人が目をつぶって
いてはいけないと思った。

私は、どうしても知らんふりして通りすぎることはできなかった。
加えて言うと、私に息子はいないので、男の子の兄弟ゲンカがどの程度のものなのかは知らない。
高校生の兄と中学1年の弟、ではこういうことはよくあることなのか。
私はそうは思わない。娘でも息子でも、子供を持つ「親」として、私はそうは思わない。

毎日毎日、殴ったり蹴られたりしてたら、今に死んでしまうよ。
逃げてくれ、27号棟の「弟」。生きてくれ、27号棟の「弟」。
がんばれ、27号棟の「弟」! 誰か、助けてあげてくれ!

コメント (3)
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