末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

桂中学フィールドワーク

2008-07-02 19:15:50 | 地域医療の和と輪

 桂中学から訪問者が3(生徒)+1(先生)人ありました。毎年1年生が地域をまわって歴史の勉強をします。八尾北医療センターは解放・地域医療の発祥の地としてプログラムに組み込まれています。
 テキストとスライドで八尾北医療センターがどのようにして建ったのかを説明しました。差別のために一般地域の寿命にくらべて1/2だったこと、みんなでお金を出し合って建てた西郡平和診療所が前身であること、八尾市は差別をなくす責任をなげすてて民営化しようとしていることなどを説明。つきそいの先生もはじめて聞くことが多かったと話されていました。
 生徒さんの質問は、①お年寄りにどのように優しい造りになっていますか、②どんな薬をおいていますか、③いまとりくんでいることはどんなことですか、と素朴な質問です。孫の世代のみなさんと話すのはとても楽しいことです。こちらからもたくさん質問しました。報告集がいただけると思います。内容はそのときにアップしましょう。

第50号議案「訴え提起の件」に反対の討論

2008-07-02 06:43:17 | 狭山闘争


●昨日の議会で行なった反対討論です。

  私は、住民の住宅追い出しに絶対反対です。今回の第50号議案「訴え提起」も住宅追い出しにつながるものとして、反対の立場から討論を行います。
 10年前に国土交通省は、家族全員の収入で家賃を決め、同じ大きさの住宅に個々ばらばらの家賃をもうけるという前代未聞の応能応益家賃制度を発足させました。世帯分離を勧め、払えなくなった若者を追い出し、家族をばらばらにして村と地域の破壊を進めてきました。
 1998年と2008年の八尾市と西郡の年齢別人口構成の比較をグラフにしてみると、若者が西郡から減ったことが明らかです。
八尾市の裁量で改良住宅にもこれを適応しました。   
 改良住宅の場合は、地域住民が差別をなくす運動を起こして国と行政に差別の責任を認めさせ、自らも土地や住宅を提供し、立ち退きに協力して建てたものです。地元住民の解放運動と団結抜きに建たなかった住宅です。当時の大橋市長も一律低家賃のまま値上げをしない約束をしました。
 財政難を理由にして、家賃をつりあげ、公営住宅を民営化し払い下げすることは、一部の人の金もうけを対象にし、国や行政の新自由主義に協力する体制内運動を育て、労働運動や解放運動を分裂させ、解体することが目的です。
 応能応益家賃制度だけ10年前に決定しておきながら、議会議事録を調べてみましたが、これまで「住宅政策」について明確な回答がなされたことがありません。
それどころか、6月23日の建設常任委員会協議会で、ついに市営住宅の民営化の方向が提出されました。
 ひとつは、西郡の市の所有地を払い下げて、コーポラティブ住宅を建てるというものです。これは解放同盟本部派の支部や地域協議会が10年前に家賃値上げと引き換えに要求してきたことです。解同中央本部もパンフレットを出して主張していました。
 ふたつは、八尾市市営住宅のあり方検討会議を立ち上げるということです。会議は非公開にし、2年目には学識経験者、市民の代表を入れるとなっています。
応能応益家賃制度が決まった過程が思い出されます。地元議員は地域住民に政治生命をかけて反対すると表明しておきながら、すぐに賛成し、これが行政の地元合意となっています。
 またこの時期から地域に住めなくなった若者が市の土地を払いうけてコーポラティブ住宅を建てることを主張しています。こんなものは取引でなくてなんでしょう。
 保育所の民営化の過程を思い出してください。H16年から社会福祉施設検討会が開かれて事実上民営化が決定され、当事者にははじめに民営化ありきの説明会を持つだけで民営化が決定されました。これも地元の一部の役員が参加する非公開の席で合意がなされ、保護者に対しては決まったあとの説明しかしていません。
今後、住宅や土地の払い下げや、指定管理者制度の導入、PFIの導入で、公的住宅をなくしていく方向が出るのは目に見えています。こんなものは住宅政策でも何でもない。公的住宅をなくすことは「貧しい人の住宅を保障し、差別をなくす」という、国と八尾市の行政責任を放棄するものです。
 今回の方針に反対運動が起こることを早くから予測した国と八尾市は、この10年間応能応益家賃制度で住宅運動を解体し、それでも屈服しない人を給料や貯金の差し押さえと明け渡しでつぶそうとして失敗したのです。こんな新自由主義に基づく住宅の民営化は絶対に許せません。
 議会や行政にはこれをただす意志も力もない。大資本と国が、財政改革をしなれば労働者は生きていけないぞと行財政改革を押しつけ競争させる。市民税の年金天引きをみよ!公営住宅をみよ!保育所をみよ!後期高齢者医療制度をみよ!です。
 秋葉原も八尾も労働者がおかれている現実は同じです。求められているのは怒りを本当の敵に向かって行動に移すこと。労働者、住民は立ち上がらなければいきていけない。生産し、社会を動かしているのは労働者です。労働者、労働組合の行動だけが腐りきった社会を変えられる。労働者にはその力がある。闘わない既成の指導部に取って代わりましょう。生きるために団結しましよう。
 以上の立場から新自由主義=応能応益家賃の導入によって家賃が払えなくなった滞納者への「訴えの件」に反対します。