幸せな一家が惨殺された事件を解明していく風に作られてはいたが、何とも悩ましい内容。妻夫木聡さんと満島ひかりさんをメインキャストにした映画が公開中。惨殺シーンは見たくないので映画は観に行かないが、原作を読んだ。ダラダラと名がセリフでひとりが語る独特のスタイル。作者の貫井徳郎さん(読み始めてからも作者の名前を覚えていない事に気づいた)の事は全く知らない。今までにも話題作を書いていらっしゃるらしいが、知らなかった。映画化により、書店の目につくところに平積みにされていたので手に取り、面白そうと一気に読んだ。通勤途中の電車内で読んでいたので毎日楽しみだった。終わってみれば辛いラスト。殺人事件がらみの話なのだからHappy endのわけはないか。これは作り話ではあるが実話としても成立しそうで怖い。 幸せに見える家庭にも様々な事情があり、幸せそうには見えない人には心に秘めた苦い思い出がたくさんあったりで。何が幸せで何が不幸なのか。考えてもしゃーないが、理不尽さは否めない。
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