リンリン・ダイアリー

ブースカがお話します。

2013年1月16日 大島渚監督

2013-01-16 18:26:28 | Weblog
 80歳。遂に逝ってしまわれたのですね。闘病生活は大変だったことでしょう。当たり前の事しか言えないけれどお疲れ様でした。特に監督のファンではなかったけれど、はっきりと意見を言う姿には興味がありました。本音と建て前で成り立っている社会にああも平然と言いたい事をズバッと言い放つのは、勇気のある行為だなぁと。あの時代(監督が元気だった頃)でもそうはいなかったタイプ。この時代になったはますますあなたのような人は出て来ない。あれが大島渚の個性だったのだから、あなた以外にあの役は出来ないか。20年くらい前に互いに元気だった野坂昭如さんと何かのパーティの壇上で殴りあっていた姿が思い出されます。今や野坂さんも闘病中。年をとるのは切ないですね。”愛のコリーダ”が公開された時期、こちらは子どもだったので作品を観る事は出来ませんでした。大人の世界の話し、と漠然と思っていただけで。成人後に映画館でリバイバル上映で観て、(全体的にうす暗いものの)これが芸術なのかと何だか分からないなりに感動したのを覚えています。遥か昔の事ですが。その時主演した藤竜也さんが「35年も前のことなのに鮮やかに彼は僕の記憶の中に生きています。大島さんは才能の人である以上に愛すべき人でした」と新聞にコメントを寄せていらした。その言葉を素直に受け、ご冥福を祈ります。

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