スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日刊スポーツ賞スパーキングサマーカップ&精神と身体

2011-08-19 20:45:01 | 地方競馬
 笠松と高知から1頭ずつが遠征してきた第8回スパーキングサマーカップ
                       
 フサイチピージェイも行く気を見せましたが,大外からヴァイタルシーズが押していくとこちらに譲って2番手。シャインウェーヴ,高知のグランシュヴァリエ,人気のディアーウィッシュなどが好位から。前半の800mは48秒3でハイペース。とはいえ雨の重馬場ですから,これくらいなら前が残る方が普通に思えます。
 ところが,先行勢は総崩れ。直線で最後に抜け出し叩き合うことになったのは,共に道中は好位勢の直後に位置していたベルモントルパンとウツミランカスターの2頭。先に動いたベルモントルパンに外からウツミランカスターが襲い掛かる形でしたが,最後まで態勢は変わらず,僅かに凌いだベルモントルパンの優勝。ウツミランカスターが2着で,後方から内目の馬群を縫うように伸びたザグが3着。伏兵の上位独占で波乱の結果でした。
 優勝したベルモントルパンはJRAで4勝して今年から南関東に転入。その後の2戦は大敗でしたが休養明けとなる前走のトライアル4着で復調の兆し。中央でオープンまでいった馬ですから,能力的には南関東重賞なら通用して当然で,ここはようやくその力を十分に出し切れたということなのだと思います。まだ半信半疑の面はありますが,今後も活躍を続けてもおかしくはないだろうと思います。
 騎乗した船橋の石崎駿騎手は3日のサンタアニタトロフィーに続く南関東重賞制覇で2008年以来のスパーキングサマーカップ2勝目。管理している船橋の椎名廣明調教師は初勝利。

 観念に関する分析に入る前に,第三部定理三については別に注意をしておいてほしい点がありますので,そちらの方を先に説明しておくことにします。
 この定理というのはそれ自体から明らかなように,人間の精神の能動受動に関するある言及です。これは第三部定理一の場合にも同じです。しかし,このことが,現実的に存在するある人間の精神についての言及のみにとどまるのかといえば,僕は必ずしもそうは考えていないのです。
 第二部定理一三が示していることは,人間の精神を構成する観念の対象ideatumというのは,人間の身体であるということです。よって,たとえばAという人間が現実的に存在するのであれば,このAの精神を構成する観念の対象というのは,Aの身体であるということになります。そしてこれはスピノザの哲学において,Aの精神とAの身体は合一しているということの意味でもあります。つまりスピノザの哲学の基本中の基本であるということになるでしょう。
 ところで,このときにAの精神とAの身体というのは,平行論における同一個体です。いい換えれば,Aの精神とは,神の思惟の属性の下で説明される限りでのAのことであり,Aの身体というのは,神の延長の属性によって説明される限りでのAなのです。したがって第二部定理七により,Aの精神とAの身体の秩序というのは,完全に一致しなければなりません。つまり,Aの精神が能動的であるということは,実はAが能動的である,要するにAの身体もまた能動的であるということを意味することになります。同様に,Aの精神が受動的であるということは,Aが全体として受動的である,つまりAの身体も受動的であるということを意味するのです。この秩序の一致というのは,第三部定理二証明するときにも用いられます。第三部定理二は,一見すると第三部定理一および第三部定理三とは無関係にも思えますが,こうした理由によってここに挟まれていると僕は理解しています。
 よって,第三部定理一および第三部定理三は,それ自体では人間の精神の能動と受動に関するある言及ですが,実際の意味としては,人間の身体の能動と受動に関係する事柄も含まれているといっていいかと思います。

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