スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

埼玉新聞杯埼玉新聞栄冠賞&8萬の事情

2021-10-20 19:22:18 | 地方競馬
 第31回埼玉新聞栄冠賞。ストライクイーグルが右の後ろ脚を捻挫したため出走取消となり11頭。
 前にいく構えをみせたのはトランセンデンス,フィアットルクス,エメリミットの3頭。トランセンデンスの逃げとなり,エメリミットが外から続きました。キングガンズラングとリッカルドが3番手を併走し,フィアットルクスは控えて5番手。6番手にタービランスとマンガンでこの7頭は一団。3馬身差でハイランドピークとチェスナットコート。2馬身差でトーセンブルとノーブルサターンという隊列。前半の1000mは63秒8のミドルペース。
 2周目の向正面からトランセンデンス,エメリミット,リッカルドの3頭は雁行に。その後ろもキングガンズラングとタービランスとフィアットルクスで併走。最後尾にいたノーブルサターンがその後ろまで追い上げてきました。3コーナーの入口ではエメリミットがトランセンデンスの前に。トランセンデンスは最終コーナーを前に騎手が手綱を引く場面もあって後退。リッカルドが2番手で3番手にはタービランス。この3頭からタービランスが直線に入ると抜け出し,後ろを突き放して快勝。競り合うエメリミットとリッカルドの外からキングガンズラングとハイランドピークが並んで伸びてきて,4頭の2着争い。制した大外のハイランドピークが3馬身差で2着。内から2頭目のリッカルドが半馬身差で3着。外から2頭目のキングガンズラングがクビ差の4着で最内のエメリミットが1馬身半差で5着。
 優勝したタービランス報知オールスターカップ以来の勝利で南関東重賞6勝目。第30回に続いて埼玉新聞栄冠賞は連覇となる2勝目。ここは近況が好調の馬が揃い,激戦が予想されました。タービランスは勝つにしても僅差になることが多い馬なので,これだけの差がついたのは意外でした。大きく崩れるということがほとんどない馬で,もう8歳の秋ですが,まだ活躍することができそうです。Turbulenceは乱流。
 騎乗した大井の笹川翼騎手は先週の鎌倉記念に続いての南関東重賞13勝目。第30回からの連覇で埼玉新聞栄冠賞2勝目。管理している浦和の水野貴史調教師は南関東重賞7勝目。埼玉新聞栄冠賞は連覇で2勝目。

 パイレーツの瑞原が,4索を捨てたときにおかしいという直観scientia intuitivaが働いたという主旨の近藤の記述は,このような事情を考慮した上での認識cognitioだったと理解しなければなりません。そうではなく,単に瑞原が副露をしたプレイヤーにケアをするタイプであるという点だけに注目してはいけません。
                                        
 この局で最初に副露をしたのはフェニックスでした。瑞原はその後に7索を捨てて,フェニックスはそれをチーしています。さらに8萬を捨てて,この牌はアベマズがポンしましたが,このポンがなければ,おそらくフェニックスがチーをしたであろう牌です。ですからこれだけでみれば,本当に近藤がいっているように,瑞原が副露に対して丁寧にケアするプレイヤーであるのかということが,疑問に思われてしまうでしょう。さらに瑞原がそのような捨て方をしているのに対しては何の直観も働かず,4索を捨てたときにその直観が働いたというのは,矛盾したことをいっているというように解釈されるおそれがあります。ですが実際には近藤がいっていることは,間違っていないし矛盾してもいないのです。
 このうち,8萬については,ある特殊な事情があります。それはフェニックスが7索をチーしたときに,5萬を捨てていることです。麻雀では,プレイヤーが何を捨てるのかということは,他のプレイヤーにとっての情報になります。なぜなら,ある牌を捨てるということは,その牌は不要であるということを意味するからです。とくにこのときのフェニックスのように,失点の回避をあまり意識せず,自身の得点の獲得を目指す場合には,大きな情報になるのです。
 これは数字だけで説明します。5を捨てるということは,5が不要ということです。もし3と4を持っているとか,6と7を持っている場合は,5は不要ではありません。ですから,5を捨てたプレイヤーの手に,3と4がセットで含まれているとか,6と7がセットで含まれているというケースはありません。正確にいうと,もしそれがあるとすれば,2と3と4と5と5を持っている場合や,5と5と6と7を持っている場合に5を1枚だけ捨てるパターンです。この場合は2枚は不要なので捨てられるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする