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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典かしわ記念&第二種の認識による保証

2018-05-03 18:59:44 | 地方競馬
 昨晩の第30回かしわ記念
 先手を奪いにいったオールブラッシュの逃げ。2番手にモーニン,3番手にベストウォーリア,4番手にヒガシウィルウィン,5番手はゴールドドリームとインカンテーション,7番手にノンコノユメで8番手はグランユニヴェール。ここまでは一団。大きく離れてソッサスブレイ,チェダー。また大きく離れてミッキーヘネシー,キャッスルクラウンという隊列。前半の800mは49秒3のミドルペース。
 3コーナーを回るとモーニンは追走に汲々となり,ベストウォーリアが2番手。さらにインカンテーションとゴールドドリームが追い上げてきました。わりと楽なペースで逃げることができたオールブラッシュは直線でもよく粘ったのですが,最後の200mはやや疲れてしまい,インカンテーションの外から追ってきたゴールドドリームが差し切って優勝。オールブラッシュが1馬身差で2着。インカンテーションはアタマ差の3着で,ゴールドドリームの外から追い込んできたノンコノユメが4分の3馬身差で4着。
 優勝したゴールドドリームチャンピオンズカップ以来の勝利で大レース3勝目。ここはこの馬とノンコノユメが力量的には上位。船橋コースへの適性の高さが2頭の明暗を分けたようなレースになったといえ,その意味では順当な優勝といっていいのかもしれません。戦績から分かるように,距離が伸びていくことはマイナスに作用し,右回りよりも左回りの方が力を発揮できます。帝王賞では割引で,南部杯は有力候補ということになるでしょう。発馬にも難があるように注文がつくタイプではありますが,高い能力を有しているということだけは間違いありません。父はゴールドアリュール
                                     
 騎乗したクリストフ・ルメール騎手は桜花賞以来の大レース制覇。かしわ記念は初勝利。管理している平田修調教師はチャンピオンズカップ以来の大レース4勝目。かしわ記念は初勝利。

 第二種の認識cognitio secundi generisによる真理性あるいは十全性の保証は,第三種の認識cognitio tertii generisによる保証の場合と別です。というのは,第二種の認識は,能動actioであるという点では第三種の認識の場合と同様ですが,第二種の認識をなす人間の精神mens humanaあるいは知性intellectusの全体がその原因となって何らかのことを認識するというのとはやや様相を異にするからです。このために,単に原因の十全性と観念の十全性の間には不可分離的な関係があるということだけで,その人間の精神あるいは知性のうちで,第二種の認識によって認識された観念の十全性すなわち真理性が保証されていると断定してしまうのには,やや危険が伴うのです。
 では第二種の認識すなわち理性ratioによる認識によって現実的に存在するある人間の精神あるいは知性のうちで獲得される観念の真理性を何が保証するのかということを具体的に示している定理Propositioはどこにあるのかといえば,僕はそれは第二部定理四〇であると思います。この定理では,ある人間の精神あるいは知性のうちに何らかの十全な観念idea adaequataがあって,この十全な観念を原因として何らかの観念が結果として生起するのであれば,生起したその観念は十全であるという意味のことがいわれています。このことは,ある人間の精神あるいは知性のうちで十全な観念の原因となるものは,その同じ人間の精神のうちで十全である別の観念であるということを意味しますから,第一部公理四によって,結果の真理性すなわち十全性の認識がその原因の認識に依存しなければならないという条件を満たします。よってこれは結果として生じる観念の十全性を,その人間の精神あるいは知性のうちで,いい換えれば神Deusの無限知性intellectus infinitusの一部としてみられる人間の精神あるいは知性ではなく,それ単独でみられるような人間の精神あるいは知性のうちで保証することができるということになるでしょう。
 第三部定理一が示しているように,僕たちは十全な観念を有する限りでは働きをなしagere,混乱した観念idea inadaequataを有している限りでは働きを受けるpatiのです。ここから分かるように,精神あるいは知性の能動というのは,必ずしもその精神あるいは知性全体にとっての能動を意味しているというわけではないのです。
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