昨日は第23期竜王戦決勝トーナメントも1局ありました。対戦成績は羽生善治名人が24勝,藤井猛九段が12勝で千日手が3局。
振駒で先手は藤井九段。角交換四間飛車にして穴熊。対する羽生名人は矢倉。先手が飛車を8筋に転換して仕掛けました。
後手が駒損の代償に飛車を成ったところ。▲4九飛と逃げたのに対し,△7五歩とここに手を付けました。そして▲4八飛のぶつけに悠々と△8二龍。
いくら龍を作ったとはいえ,駒損して引き上げるのは普通は道理に反するのですが,この場合は先手の攻めがかなり薄いので,こう引いて受けきって勝つというのが正しい判断でした。▲7五歩と取ったのに対しては△7六歩と打ち,▲6五桂には取らずに△7七歩成(第2図)。
この歩成もこの局面だけみるとどうして桂馬を取らないのか不思議に思えましたが,こうしておけば先手は飛車を使う手段がなくなり,そう進めるのが正しい大局観でした。
この後の先手の指し手も僕にはかなり不思議に思えましたが,結局のところ中盤のうちに切れてしまい,終盤に至らぬまま投了に追い込まれました。
勝った羽生名人は準決勝で松尾七段と阿久津七段の勝者と対戦します。その対局も取り上げる予定です。
僕の瞳孔が十分に開いたのを確認すると,看護師は僕を医師が待機している診察室へと案内しました。待合室の隣にある大きな部屋の左側にあった個室です。僕はここで初めて医師と対面することになったわけです。О眼科というからにはこの先生はО先生ですが,おそらく30代半ば,僕より少し若いくらいと思われる男の医師でした。
網膜症の診察のやり方というのは決まっているようで,診察の内容自体はみなと赤十字病院で2度受けたものと同じでした。部屋を真暗にして顕微鏡のような機械を用いて片目ずつ順に診察していきますが,その際,目を動かすように指示されます。左上,上,右上,右下,下,左下にそれぞれ瞳を動かしていきます。両目ですからこれがそれぞれ2度ずつあるわけですが,異常がなければそれで診察は終わります。過去の2度はそれで終っていましたが,この日も同様でした。つまり僕の目にはまだ網膜症の兆候は表れていなかったということです。ここでは眼底出血と新生血管を代表的な網膜症の症状としてあげましたが,網膜症の最初の段階というのは,網膜の毛細血管にこぶができる毛細血管瘤という症状で,これも見つからなかったということです。それから白内障の検査もあったようですが,こちらも異常なしでした。ただし,左目の下の方には新生血管ではないけれどもごく細い血管があるので,場合によってはこれをレーザー治療によって潰すことになるかもしれないとは言われました。
診察の後,医師はひとつの手帳を僕に渡しました。それが下の写真の糖尿病眼手帳というもの。中には受診記録の記入欄や,糖尿病性網膜症に関する説明などがあります。僕はそれまでは入院中にもらった糖尿病手帳に関しては常に持ち歩くようにしていましたが,この日から,こちらの手帳もセットで携帯するようになりました。
最後にО先生は,僕のヘモグロビンA1cの値を尋ねました。8日が通院日でしたから,1月4日の検査の値であった7.0%を答えますと,これは少し高いので,4ヶ月ほどしたらまた検査に来た方がいいと言われました。4ヶ月後。それは今月にあたります。
振駒で先手は藤井九段。角交換四間飛車にして穴熊。対する羽生名人は矢倉。先手が飛車を8筋に転換して仕掛けました。
後手が駒損の代償に飛車を成ったところ。▲4九飛と逃げたのに対し,△7五歩とここに手を付けました。そして▲4八飛のぶつけに悠々と△8二龍。
いくら龍を作ったとはいえ,駒損して引き上げるのは普通は道理に反するのですが,この場合は先手の攻めがかなり薄いので,こう引いて受けきって勝つというのが正しい判断でした。▲7五歩と取ったのに対しては△7六歩と打ち,▲6五桂には取らずに△7七歩成(第2図)。
この歩成もこの局面だけみるとどうして桂馬を取らないのか不思議に思えましたが,こうしておけば先手は飛車を使う手段がなくなり,そう進めるのが正しい大局観でした。
この後の先手の指し手も僕にはかなり不思議に思えましたが,結局のところ中盤のうちに切れてしまい,終盤に至らぬまま投了に追い込まれました。
勝った羽生名人は準決勝で松尾七段と阿久津七段の勝者と対戦します。その対局も取り上げる予定です。
僕の瞳孔が十分に開いたのを確認すると,看護師は僕を医師が待機している診察室へと案内しました。待合室の隣にある大きな部屋の左側にあった個室です。僕はここで初めて医師と対面することになったわけです。О眼科というからにはこの先生はО先生ですが,おそらく30代半ば,僕より少し若いくらいと思われる男の医師でした。
網膜症の診察のやり方というのは決まっているようで,診察の内容自体はみなと赤十字病院で2度受けたものと同じでした。部屋を真暗にして顕微鏡のような機械を用いて片目ずつ順に診察していきますが,その際,目を動かすように指示されます。左上,上,右上,右下,下,左下にそれぞれ瞳を動かしていきます。両目ですからこれがそれぞれ2度ずつあるわけですが,異常がなければそれで診察は終わります。過去の2度はそれで終っていましたが,この日も同様でした。つまり僕の目にはまだ網膜症の兆候は表れていなかったということです。ここでは眼底出血と新生血管を代表的な網膜症の症状としてあげましたが,網膜症の最初の段階というのは,網膜の毛細血管にこぶができる毛細血管瘤という症状で,これも見つからなかったということです。それから白内障の検査もあったようですが,こちらも異常なしでした。ただし,左目の下の方には新生血管ではないけれどもごく細い血管があるので,場合によってはこれをレーザー治療によって潰すことになるかもしれないとは言われました。
診察の後,医師はひとつの手帳を僕に渡しました。それが下の写真の糖尿病眼手帳というもの。中には受診記録の記入欄や,糖尿病性網膜症に関する説明などがあります。僕はそれまでは入院中にもらった糖尿病手帳に関しては常に持ち歩くようにしていましたが,この日から,こちらの手帳もセットで携帯するようになりました。
最後にО先生は,僕のヘモグロビンA1cの値を尋ねました。8日が通院日でしたから,1月4日の検査の値であった7.0%を答えますと,これは少し高いので,4ヶ月ほどしたらまた検査に来た方がいいと言われました。4ヶ月後。それは今月にあたります。