スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

船橋記念&パニックの発生

2009-01-09 13:09:08 | 地方競馬
 正月のスプリント戦になって5年目を迎えた船橋記念。今年は7日に争われました。
 1番人気に推されたスパロービートの逃げ。ダッシュのよさか,向正面では1000メートル戦とは思えないくらい一旦は後ろを離しました。グローリーウイナー,パレスワールド,ドラゴンシャンハイあたりが先行集団を形成して追い掛けていく形。最初の400メートルは22秒5で,かなり速いペースと考えていいと思います。
 スパロービートは直線に入るところで再び後ろを突き放しにいきました。先行集団は苦しくなり,その後ろのインに控えていたフリートアピールが伸びてくると,最後はスパロービートが止まったのでワンサイドで詰め寄りましたが,僅かに届かず。逃げ切ったスパロービートの優勝。フリートアピールが2着で,2着馬とドラゴンシャンハイの間という苦しいところを抜けてきたパフィオペディラムが3着に入っています。
 優勝したスパロービートは典型的なスプリンター。所属は川崎ですが昨秋から船橋の1000メートルばかりを専門に使われ,前走のトライアルまで4連勝。その勢いのまま5連勝で南関東重賞初制覇。明らかに距離には限界があるでしょうが,短距離では今後も安定して走れるだろうと思います。
 鞍上は大井の戸崎圭太騎手。年末には東京2歳優駿牝馬を勝っていました。船橋記念は昨年も制していて,連覇で2勝目。管理するのは川崎の高月賢一調教師で,こちらは船橋記念初制覇となっています。

 ここでは予期していたことについて説明していますが,逆に予期していなかったことがある人間に対して生じる場合には,第三部諸感情の定義四にある驚異が,それだけ生じやすくなるといえるでしょう。この驚異は,ある知覚が,その人間の精神のうちにある何らの観念とも連結できない場合に生じるのですが,予期していないような事態というのは,そのようなことが発生する確率がそれだけ高いということになるからです。将棋で読みにない手を指されたときにこうした驚異ないしパニックが起こるというのは,このことの具体的な一例であるといえるでしょう。
 しかし一方で,ある事柄についてそれを予期していたから,こうしたパニックは絶対に生じないともいえないわけです。すでに説明したように,これを人間の身体のうちに生じるような運動という側面,すなわち延長の属性において考えてみた場合に,想像のときに生じている運動と,実際の知覚のときに生じる運動とでは,厳密には異なるといえます。そこでその相違の度合が大きくなれば,やはり予期していたこととはいえ,パニックを生じさせる場合もあるでしょう。ただしこの相違にはふたつの側面があって,単に身体の運動との関連で考えればふたつの運動の間の相違ですが,思惟の属性で考えれば,予期していたほど大したことがないという場合と,予期していたより大変なことであったという場合があるといえます。そして前者の場合には,人間がパニックに陥ることはまずないということは,とくに説明するまでもないでしょう。しかし後者の場合には,それが発生してしまうというケースもあり得るだろうと思います。このことから理解できるように,このような驚異という状態にも,当然ながらそれと平行関係にあるようなある身体の状態があるということになります。
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