オールスター競輪＆排尿の意味

　今回のオールスター競輪では,初日の予選競走で栃木の内田慶選手が,落車のアクシデントで亡くなるという,本来あってはならないいたましい出来事がありました。享年28歳。競輪選手としても志半ばでの殉死で永久欠番となってしまいました。遅くなりましたがここに謹んでご冥福をお祈りします。
　中止も検討されたようですが開催は続行され今日が決勝。涙雨というわけでもないでしょうが,雨中のレースとなりました。
　佐藤選手が飛び出して前受け。新田選手が3番手,山崎選手が5番手,小嶋選手が8番手という周回に。残り2周半から小嶋選手が上昇を開始し,山崎選手がこれを追いました。小嶋選手はホームで佐藤選手に並びかけ,バックで叩くと,さらに外から山崎選手が叩き,新田選手がこれを追い,そのまま打鐘から山崎選手の先行。小嶋選手が6番手,佐藤選手が8番手で一列棒状に。バックから小嶋選手が捲っていくと,これに合わせて新田選手も発進し,小嶋選手は外に浮きました。ただ,山崎選手のスピードがよく,新田選手は番手までもいけないうちに直線に。車間をきっていた伏見選手が踏み込むと,鮮やかに抜け出して優勝。写真判定となった2着はマークの紫原選手で,新田選手は3着まで。
　優勝した福島の伏見俊昭選手は昨年暮れの競輪グランプリ以来のビッグ制覇で,優勝もそれ以来。ＧⅠは2004年の静岡での日本選手権以来で,オールスター競輪は岐阜で行われた2001年以来2度目の優勝。今年はオリンピック出場のため,出走したレース自体が少なく,賞金的にはグランプリ出場はかなり難しい状況でしたので,この優勝は大きいといえそうです。レースの方はわりとすんなりとした展開になった上,雨だと捲りも決まりにくいので,,かなり楽に勝てたのではないでしょうか。オリンピックのための練習は,その舞台では生かせなかったかもしれませんが,無駄ではなかったということだと思います。

　まずはここで僕がいう,排尿の意味,とくに人間の身体の運動としての排尿の意味を説明しておきます。これは,人間の身体の中に,あるいは人間の身体を構成する一部分としての膀胱にといってもいいですが,溜まった尿がこの人間の身体の外部へと排出される運動のことです。単純に排尿というならば,これは人間に限らず,僕たちが動物とみなすすべての物体がなす運動であるといえますが,ここでは一般的な運動としての排尿ではなく,人間の身体の運動としての排尿のみを考えますので,こういうことになります。
　スピノザの哲学においては,事物の定義というのは,定義されるその事物の本性ならびに発生が含まれていなければならないことになっています。このように考えた場合に,僕は僕が示したこの排尿の意味は,それを人間の身体の運動としての排尿に限定する限りで,確かにこの運動の本性も含んでいるしまた発生も含んでいると考えています。いい換えれば,これは人間の身体がなす運動としての排尿の定義として,少なくともスピノザの哲学においては相応しいものであると思っています。
　ただし,もしかしたらこれには異論があるかもしれません。ただ,現在の目的に照らし合わせるならば,この点について争うことは無用ですので,僕は単にこのことを,ここで僕がいう排尿ということばの意味であると説明するにとどめておきます。ただし僕はここでの考察においては,排尿というのをこのように説明した以外の意味では用いませんので,その点だけはご理解ください。