ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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パリもアムステルダムもマスク姿なし(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-24 07:47:58 | 経済学
日本画家、森田りえ子さんが、パリで5月18日から個展を開かれるということで、とるものとりあえず駆けつけた。昨日、帰路、伊丹からバスに乗り、神戸三宮に着いた。神戸がゴーストタウンの様相を呈しておりぞっとした。今回の訪問先のパリも帰路立ち寄ったアムステルダムの街中、美術館、レストランなど人の集まる場所いずれも、マスク姿を目にしなかった。
日本出発が5月16日早朝、帰国が5月22日夕刻だった。たまたま、海外の一週間で、特に神戸が新型インフルエンザのメッカに変容していたことを後で知った。
本日、JR神戸線で、大阪へ出る機会があった。週末にも関わらず、閑散としていた。子供の姿が全くなかった。異様な光景だった。大阪駅前のビル内のそば屋に立ち寄った。レジで店員と言葉を交わした。大阪市が特に子供の外出を控えるように通達を出した影響だろうと話していた。
パリのホテルのカウンターでNYタイムズを読んだ。機内では共同通信の東京電が日本のインフルエンザの様子を小さく載せていた。
今回は37名のツアーだったが、携帯で日本と交信しているひともいた。時々刻々、日本はいま大変なことになっているそうだと教えてくれた。事業経営者もメンバーにおられ気が気でないと話しておられた。
今朝、近くの喫茶店へご機嫌伺いを兼ねて出かけた。マスターが神戸の自宅が心配で電話されたでしょう、と水を向けて来た。いえ、電話なんかしませんよ、日本はいつも通り、騒ぐだけ騒いであとケロンパですからね、というと、拍子抜けしたように、話題を変えた。
現地の新聞では、習慣になっているせいもあり、特に、為替、原油、欧米の株式市況には目を通した。NY株価も冴えないが、ドルが売られた。原油や金相場が強いという記事が目立った。中国が米国債の買いを控えるという観測や英国の格付け会社が米国債の格下げを決めたと出ていた。
パリ郊外にあるシャンパン発祥の地を訪れた後、帰路、バスが給油に立ち寄ったガソリンスタンドで、値段表を見た。レギュラーでリッター1.12ユーロ、スーパーガソリン同1.33ユーロと出ていた。ガイドさんに確かめたら、政府がぶったくっているんですよと顔をしかめた。1ユーロ=135 円換算でレギャラーで151円だから確かに高い。日本ではまだレギュラーでリッターで110円前後である。
ホテルとパリ市内を4日間、往復した。その都度、シャンゼリゼ―通りの一角で、赤旗を掲げて、ひと固まりになって気勢を上げている光景を目にした。ガイドさんに聞いたら休日、平日関係なく職場復帰要求デモだと解説してくれた。フランスも首切りが深刻だ。
帰国後久しぶりでWSJ紙電子版に目を通した。5月23日、米メモリアルデ―休日を控えての薄商いの中、ユーロが対ドルで年初来最高値の1ユーロ=1.4004ドルを記録した。対円でもドルが売られ一時、1ドル=103.81円で取引されたと出ていた。
NY原油(WTI)7月物相場は、5月23日、バレル62セント、1%高、61.67ドルで取引された。OPECは5月28日、ウイーンで総会を開くが、2ケ月前の会合後相場は35%値上がりした。ナイジェリア過激派のパイプライン攻撃やOPECが日量420万減産継続なら、夏場のドライブシーズンインを材料に相場押し上げに動く可能性が高そうだ。ドル売りも原油買いを誘惑するかもしれない。
RPテック代表、倉都康行氏の「ドル一極支配体制の崩壊」という講演記録を帰国後読んだ。何に注目すべきか?中国が米国債をどうするかだと話しておられる。中国が米国債とどう取り組むか。日本人は通貨に対する危機感が希薄である。インフルエンザ対策も大事だが、国が通貨政策を誤ると命取りになるから要注意だろう。(了)

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