
山羽春季個展が4月22日まであべのハルカスタワー館11階アートギャラリーで開催されている。初日の16日1時過ぎに会場を訪れた。会場の様子をいつものようにスケッチした。
会場には春季さんの母上である日本画家の猪熊佳子先生も来ておられた。日本画教室の仲間有志とも歓談でき幸いだった。
会場入り口に山羽春季画伯の履歴が出ていた。1995年京都生まれ。2017年ドイツカッセル美術大学留学、2018年京都精華大学芸術学部絵画コース日本画学科卒業はじめ数回の個展開催と書かれていた。
近鉄百貨店のHPに山羽春季個展紹介欄に「フィギアスケート、バレエ、日本舞踊などおどりを日本画材でコマ送り風に描く。躍動感あふれる数々の作品を是非ご覧下さい」と出ていた。
猪熊佳子日本画教室で六甲森林公園へスケッチ旅行に出かけたとき春季さんは小学4年生で参加、熱心に写生しておられた。かれこれ20年前の話しであるが懐かしい。
春季さんが生れた年の1995年、平成7年は1月17日に阪神淡路大震災が起った。同年3月20日に東京で地下鉄サリン事件があった。同じ日猪熊佳子先生は第13回山種美術館賞授賞式のため東京に滞在されていた。その時の生々しい様子を聞かせていただいたことを記憶している。
時に今回の個展の表題に「天つ風」とある。春季画伯にその意味を聞き漏らしたが、「天つ風雲の通い路ふきとじよ乙女の姿しばし留めん」という僧正偏照の歌を思い浮かべた。
美しく舞う乙女の姿を地上に今しばらくは留めて欲しいと「天つ風」(空高く吹き抜ける風)に呼びかけた歌と春季画伯の絵と重なった。同時に将来も画家として生きるぞという彼女の決意表明と受け留めた。
健康に留意され益々の活躍をお祈り申し上げる次第である。(了)